文才のない人間の書いたほぼ映画の感想のみの日記


by 44gyu
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妖怪大戦争

公式サイト


監督が三池崇史なので、そうそう子供向けに偏った出来にはなっていないだろう、と思ってはいたが、1968年版のようなモロ水木しげるデザインの妖怪が出てきたら嫌だな、と心配していた。しかし、「ぬりかべ」や「いったんもめん」はしょうがないとしても、他の妖怪達はそれほどモロではなかったので、ほっとした。敵役の妖怪「機怪」のデザインは韮沢靖で、意味不明なスカル装飾やギスギスした造型がかっこいい。
今思えば、なぜ妖怪達はフルCGじゃなかったのかな?とも思うが、ケタ違いのハリウッド映画の制作費とは違うだろうから、CGにしたからといってリアルになるとも限らなかっただろう。着ぐるみ、特殊メイクのぼてぼて感も、チャチではあるが、役者の顔が見えたりして楽しかった。

子供向けではあると思われるので、血やグロいシーンは殆ど出てこない。だからなのか主人公ダタシのペット的妖怪であるかわいい「すねこすり」が、ぬいぐるみながら血(ゲロ?)を吐いたり、ムチでビシビシ叩かれたり、いたぶられ役を一人でこなしている。三池崇史の血ヘドへの執念なのか分からないが、「かわいい」よりも「かわいそう」の感想が多かった「すねこすり」はいろんな意味で印象的だった。
同様に直接的なエロもないが、チラッと見える女妖怪の腰や濡れた太ももがやたらエロい描き方だと思った。水というよりも油を塗ったようなテカりかたの太ももで、不必要に脚を開いているのがエロい。
また人気子役、神木隆之介くんのサービスショットまであった。私は少年好きとかじゃないけどドキドキした。サービス丸出しでちょっと笑えるし、好きなシーン。
豪華なプロデユースチーム「怪」の面々もいくつかの場面で出演しているが、さり気なく嫌みっぽくなく、うまく「特別出演」していたのではないかと思う。

最後のオチは、子供向け映画でそれはアリなのか?というくらいビックリした。しかし大人としてはおもしろかった。後でその結末に強いメッセージが込められていたことを知り、納得。大翁様ならでは。

監督が三池崇史でなかったなら観なかったかもしれないし、ちょっとサムいところもあったが、単なる子供向けではない、角川60周年記念映画に相応しい豪華で楽しい映画だったと思う。
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# by 44gyu | 2005-07-28 23:14 | ★★★★

コーチ・カーター

公式サイト

スポ根の地味映画でありながら全米初登場1位となりヒットした感動作。

「文武両道」をチームに求め、親、地域、学校からの反対にもめげず、本当に生徒の人生のためになる教育を強行し、成功させたケン・カーターの実話。
試合に勝つため肉体を鍛えるだけでなく、礼儀とおもいやりを身につけさせ、更に学生の本分である勉強も怠らせない。・・・怠け者の私は考えるだけで疲れがどっと出てくるような内容だが、遊びたい盛りの10代といえども、若い内に(年をとってもだけど)こういうことをやってもらえる環境を持てるというのは、幸せなことなのかもしれないなあ、と思った。
この映画は貧しい黒人社会が舞台で、カーターの教え子達は、家族が刑務所に入っていたり、文字もろくに読めなかったりする。彼らを今の悲惨な状態から抜け出させるため、カーターは愛の鞭を振るうのだが、しごく方の大変さをつくづく感じた。私だったらとっくに投げちゃうなあということを映画を見ていて気付き、母校のため他人様のために身を尽くす、このカーターという人の情熱に感動した。

自分の将来のために頑張る若者の姿をまっすぐに描いた、とても真面目な映画だった。
アシャンティがヒロイン役で出演しており、黒人達の服装も見どころ。音楽も有名どころが名を連ね、ヤング指向。音楽やファッションに釣られて説教されてみるのも良いかもしれない。
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# by 44gyu | 2005-07-27 22:08 | ★★★

白いカラス

公式サイト

ニコール・キッドマンは、あまりにもお人形のようなので、こういう不幸な役柄はしっくりこない。本人はこういう文芸作品を望んでいるようだけど、もっとカラフルで明るく幸せな役の方が良いな、と思った。

テーマが人種問題ということもあり、あまり日本では馴染みのないことだが、人種問題を生まれた土地や民族の差別問題に置き換えれば、身近な問題になりうるだろう。
世間の偏見から逃れ、発見されることを恐れてきた男と、義父と夫から虐待を受け、絶望しながら逃げ続けている女の恋は悲しく美しいと思ったが、やっぱりこの主演2人は派手すぎて違和感があった。
それに歳の差カップルというのも、なんだかグロテスク。「最後の恋」という言葉は美しいが、クスリを用いての必死の恋だし。
見た目の違和感が強すぎて最後まで入り込めなかった。

でも頑張って考えてみた。
不幸な2人が出会い、互いに真実の自分を晒し出せる相手を見つけた。
2人がひかれ合ったのはなぜか。「私は同情しない」ときっぱり言っていたヒロインの、そう宣言することで絶対に触れさせない傷に、同じように深い傷を負った男が優しく同情し、いたわったからか。自分の傷にずかずか入り込んできた男を一度ははねつけたヒロインも、自分と同じように苦しんでいる男に気付く。偏見や慣習に苦しめられてきた2人だからこそ、それらを超えて理解しあえる。絶えず警戒を怠らず安らげることのなかった2人が、安心して全てをゆだねられる相手を見つけた。
そう考えると2人の最後の車内のシーンは、観た時は違和感しか感じられなかったが、美しかったのかもしれない。もっと感情移入して観ていれば、感動的なシーンだったのかもなあ。
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# by 44gyu | 2005-07-26 21:56 | ★★
公式サイト

アメリカ公開時に、その過激さが日本でもニュースになっていた話題作。

操り人形映画でありながら、過激な題材やグロテスクな描写でみごとR-18指定。
どんなもんかとワクワクしていたが、TV版「サウス・パーク」で彼らのスタンスをある程度見慣れていたので、そんなにショックは受けなかった。2Dと3Dの違いはあるが、やってることは同じかも。個人的には「華氏911」の生グロ、鮮明な爆撃シーンの方がショックは大きかった。

しかし、実名のそっくりパペットによる個人攻撃はやはり過激。
高額なギャラを要求する俳優達
(女性のみだが参考
(ギャラ高騰が打ち切りの理由とも言われる人気ドラマ「フレンズ」出演者ギャラ→All about
を批判、民主党支持派のショーン・ペンやサミュエル・L・ジャクソンなどは、悪の手先として散々な描かれ方。別の過激派マイケル・ムーアも物凄い最期のシーンを与えられている。
日本人として一番興味深いのは、やはり金正日らしい人形の活躍。テロリストの黒幕として、または孤独な独裁者として大抜擢されている。北朝鮮は上映禁止を要求したそうで、それは釣られちゃってるなあ、という気がしたので少し気の毒。

人形は、ちょっと気持ち悪いけど、かわいらしくも見える。操り人形ならではの動きがおもしろい。「サンダーバード」はあまり観たことなかったけど、比べてみるとけっこうキャラも意識してあるんだなあ。「サンダーバード」って「国際救助隊」だったのね。
「ワールド・ポリス」らしく、フランス、エジプトと各国に出かけて行く彼ら。それぞれの精巧な(たまにあからさまな手抜きアリ)セットも見ごたえがあった。特にNYのセットは、建物だけでなく車の渋滞、行き交う人々などもこまごま作ってあって見入ってしまった。人形の洋服や乗り物、部屋の小物なども事細かにに作ってある。楽しそう〜。車や秘密基地などもしかけがあったりして、作り手が楽しんで作っているのを感じる。(この写真好きだなあ。すごく楽しそう)

「スターウォーズ」「マトリックス」「キルビル」などを思わせるシーンもあったりで、見所のたくさんある映画だった。

しかし、保守派をバカにし、リベラル派もバカにし、登場人物全員をバカにしたけど、その後どうするの?という疑問が残った。トレイ・パーカー、マット・ストーンの2人は、自分達は主義はないしおもしろければ良い、という考えのようだけど、それって現実逃避にも見える。結局何もしない、を決め込んだら、それが一番悪に思えるんだけど。
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# by 44gyu | 2005-07-25 21:55 | ★★★

アイランド

公式サイト

SFアクション。
2時間ぶっ通しのスピード感(主人公達はほとんど走ってる!)に、次から次への超過激アクションでホントに息つく暇がなかった。
高層ビルからの落下や、何台もの車をぺちゃんこにしながらのカーアクションなどなど、「それ、絶対死んでる!」というようなドキドキ・ハラハラ、派手派手アクションの連続に痺れた。また、それらの破壊・粉砕の様子が「デッド・コースター」や「ゴースト・シップ」のそれらのシーンみたいにやたら鮮明でリアル。更に釣り針のようなものを射された人が引っ張られたり、5寸クギが何本も手に刺さったりと細かな痛いシーンも盛り沢山。そんな身にしみるような痛いシーンはわざと盛り込まれてあると思われ、そういういやらしさはけっこう好きだ。正にジェットコースター・ムービーで、「スゴイ!」「痛い!」の連続だった。

宣伝具合も、今どきのスター・ウォーズや宇宙戦争ほど派手でないように思われたし、予告の映像もイマイチ地味なように思われたので、実はあまり期待してなかったのだが、痛くて派手なアクションが新鮮で、予想以上にかなりおもしろかった。近未来の乗り物のデザインもかっこよかったし、主演の2人もキュートで良かった。マイケル・ベイ監督の「見せる」技術と才能につくづく感動。ハンパでないアクションの連続にお腹いっぱいになった。

ストーリーや色合いは、「カンパニーマン」やら「マイノリティー・リポート」やら「アイ・ロボット」などを思わせる。クローン技術というなかなか深いテーマでありながら、問題提起するわけでもなく、上記の映画のどれよりも悲愴感がなく軽い印象をもった。かっこいいアクションのために、近未来と何かの問題を背景に添えただけのような感じ。主人公2人のラブもスパイス程度。ありがちな近未来のすごいテクノロジー描写ですら少ない。
しかし、「アクション娯楽映画」に徹した監督の潔さは悪くないと思った。アクション以外のシーンはどっかで観たような…感も多く、あまり真新しさはないが、アクションにその何倍ものエネルギーを費やしてあり、観ている方も考える間もなく頭をからっぽにして観れて楽しい。観終わった後もスッキリする。

日頃どんな派手な映画を観ても、ストーリー部分に入ると寝てしまうとか、爆発やスピードだけでは寝てしまうとかいう人も、この映画はストーリー部分は少ないし痛いしきっと寝る間はないだろうと思われる。
2時間もあっという間。また観たい、と思う映画だった。
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# by 44gyu | 2005-07-18 00:22 | ★★★★

ドグマ

あらすじなど

今まで観た映画の中で、観てて最も恥ずかしいと思った映画のひとつ。
ベン・アフレック、マット・デイモンやなんとアラニス・モリセットまで出ていて、見るからにへたれそうな映画のわりにキャストは豪華だけど、誰も作品を選ばなかったのかな。
文化の違いが大きいせいもあるだろうけど、コメディにクスリとする前にセリフの恥ずかしさ(字幕だけど)で引いてしまう。ベン・アフレックとマット・デイモンが天国を追放された天使の役で、ハリ−・ポッタ−でスネイプ役のアラン・リックマンが大天使役、といった具合にキリスト教の登場人物が役どころ。それらが「私は○○の神、○○」と自己紹介する。今思えばわざとだったのかもしれないが、その学芸会の出し物のような役とセリフと演出について行けなかった。
現在の宗教界を皮肉っている、というのはキリスト教徒でない日本人の私もなんとなく理解出来るが、ひねりがなくストレートすぎるように思った。
当事者だと見方も変わり、気付かないおもしろさもあるんだろうが、やっぱ個人的に宗教はダメだ。
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# by 44gyu | 2005-07-14 23:01 | ★★

ザ・ビーチ

公式サイト


観終わった後味の悪い、というかムカついた映画。本気でこの映画は作られたのだろうか。

アメリカにない刺激を求めてアジア旅行にやってきた主人公。しかし母国から遠いエキゾチックなこの町も、資本の手によって汚されつくし、ビーチは白人で満員、TVではアメリカ映画が流れ、と、すっかりアメリカ化していてがっかりした。たまたま知った秘密の島へ危険を犯して行ってみると、そこには自分と同じような考えの若者達が楽しそうなサバイバル生活を送っていたので、仲間に入れてもらった。

ネタバレ


よその国に勝手に期待して、思ってたのと違ってツマランと怒り、でも良いトコロを見つけたのでよその国だけど勝手に住み着く、というゴーマンな主人公達が印象的だった。コミュニティの人々は皆、不満に思っている画一的な文化を広げた張本人の国の人間で、その文化の恩恵を片時も手放せないでいるくせに、それらの矛盾に気付かない。
案の定、各々の自分勝手さが、死にかけている仲間をあっさり追放するという非道であからさまになり、自分の快楽のみしか追わない「楽園」の本当の姿が見えてくる。
そんな登場人物達にイライラがつのってきた所で、現地の人々が現れ「この島に生活がかかっているんだから、遊んでるくせにじゃまするならお前等帰れ」とコミュニティを解散させる。そこで金持ちのワガママがこの映画のテーマだったのか、と思ったら、最後に主人公がコミュニティでの楽しい生活を振り返り、懐かしむシーンが。。。結局主人公は「楽園」を否定してないわけで、懲りてもおらず、「嫌な事もあったけど、みんなで楽しかったね、また集まりたいね」みたいな終わり方だった。

思えば、寝とり寝とられた恋人達の苦悩の描写も中途半端、なんでレオが途中で狂ったようになってしまったのか、というのもよく分からなかった。この映画でいったい何を言いたかったのだろうか。もしかしてただサバイバルを描きたかったんだろうか。
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# by 44gyu | 2005-07-13 23:41 | ★★

ミスティック・リバー

公式サイト

ネタバレ

デイブは今も悩まされる過去のおぞましい記憶ゆえに、性犯罪者を殺してしまった。それは、幼い自分を傷つけた犯人への復讐もあったのかもしれないが、最愛の息子を守るためでもあったと思った。そしてジミ−も最愛の娘の仇をとるためにデイブを殺した。
二人とも愛する子供のために人を殺した、と思った。
しかも、ジミ−の最愛の者を殺した犯人が、同じ愛すべき、守るべき子供であったというのが皮肉で悲惨だった。
「あなたのすることは全て正しく、間違いはない」「だってみんな弱いけど、私達は弱くない」
最後にジミ−の妻がジミーの耳元で囁くこの言葉は、おぞましく、ぞっとした。とても暴力的で威圧的だからだ。ジミ−が正義(間違っていたが)を遂行した、娘への愛の深さは貴くも見える。愛があまりにも深かったために許されない事をした、というのは愛の美しさなのかもしれない。しかし愛の存在は正くても、人間は間違う時がある。怒りの中で理性をきかせるのは難しいし、愛が深いほど理性は遠のくものかもしれない。
報復か赦しか、自分の身になって考えた時の、究極のテーマだと思った。しかし、ジミ−のように暴力的な強さを持っていないほとんどの人達は、殺したいと思っても殺さない。

個人的にジミ−のキャラクターには最後まで共感できなかった。背中に背負っているかのような十字架の入れ墨、自分が殺した男の家族への送金、殺人、どれをとっても自意識過剰でうぬぼれているように感じた。自分を中心に世界が回っている。妻に言われるまでもなく、彼はずっと「王様」だったようだ。
この映画がイラク攻撃に対するアメリカ批判だというのは、ジミ−のこういうキャラクターから納得できる。

最後のパレードのシーンは印象的だった。ショーンは別居中の妻と再会し、笑顔を見せるようになる。彼もまたデイブやジミ−と同じく、最愛のものを手に入れ喜びを知った。そしてまた彼らと同じような落とし穴にはまる危険を孕むようになった。傍らではジミ−が家族と集まり、その妻は勝ち誇ったように見える。そして「負けた」デイブの妻のみじめさが対照的だ。
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# by 44gyu | 2005-07-11 22:39 | ★★★

蛇娘と白髪魔

あらすじなど

楳図かずお原作マンガの実写化。

生き別れになっていた両親と再会した小百合。しかし実の両親の住む屋敷に越してきてから奇妙な事ばかり起こる。姉とも再会したが、姉は冷たく小百合をいじめる。しかもこの姉が背中にウロコの生えた蛇娘だった。更に白髪魔が小百合を襲う。

スゴイ!すばらしい。
なんてったって題名がスゴイ。蛇娘はなんとなく解るが、白髪魔ってなんだ。
楳図かずおのマンガ自体かなり変わっていてキてるが、この映画はまたちょっと違った雰囲気でキていておもしろい。単なる女同士の喧嘩、姉妹喧嘩と違う、陰険そうなイジメや嫌がらせが、なぜかジメジメした印象を受けない。いじめられる小百合が、いじめ役の顔に傷を負った姉タマミに同情しながらも、反抗的に睨みつけ、負けずに口答えし、やられてばかりじゃないところがスカッとしていて良かったのかもしれない。また、タマミのキャラクターが強烈すぎて憎めなかったのも良かったのかもしれない。タマミの言葉使いは時代を感じさせてかっこいい。
特殊造型もすごい。
タマミは顔の傷を隠すためのマスク(パック?)の作りが稚拙で、妙なツヤがあったり度々ひっつれていたりしており、その不自然さがタマミの顔の怖さを倍増させている。
白髪魔のマスクは、マスクというかお面で、ぼこぼこしすぎた歯や潰しすぎた鼻など、雑な作りが一層怖さを感じさせる。白髪魔は特撮上たまに人形にチェンジするのだが、あからさまな変化が手作り感を感じる。途中小百合が戦う大蛇はお祭りで出てくる張り子のようだ。小百合の夢に出てくる蛇の大軍は、何を目指して作ったのか分からないくらい蛇の体型と程遠いたくさんの蛇が出てくる。
ラストの建築現場に追い詰められ、足場にぶら下がった絶体絶命の小百合のシーンは、とても楳図かずおっぽいなあと思った。こんなにしぶといヒロインが今までいただろうか。角材で何度も殴られ、掴まってる手を血だらけにしながらも、なかなか落ちない小百合はとてもたくましい。

若くて痩せている平泉征と、同じく若いがキャラは変わってなさそうな楳図かずおが出演しているのも見どころだった。
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# by 44gyu | 2005-07-07 22:27 | ★★★★

ライフ・アクアティック

公式サイト

ワンマン海洋探検家兼ドキュメンタリー監督のスティーブ・ズィスー率いるチーム・ズィスーは、幻のサメ「ジャガーザメ」を追って航海に出る。

好き嫌いがかなり分かれる映画のようだが、私はかなり好き派だ。何もかもがツボにはまった。
まずキャストが良い。ビル・マーレイ、ウィレム・デフォー、アンジェリカ・ヒューストン、ケイト・ブランシェットなどなど、どなたも「この人が出てる映画なら観たい!」という人達ばかり。その中でも今回は特にウィレム・デフォーが良かった。「プラトーン」「スパイダーマン」のシリアスなイメージしかなかった彼が、コミカルな役を演じていたのにびっくりした。しかもこのちょっとオバカな役がまたぴったり合っている。周りに比べてちょっと低めの身長も絶妙。(しかし調べてみたらビル・マーレイ/185cm アンジェリカ・ヒューストン/178cm ケイト・ブランシェット/174cm オーウェン・ウィルソン/180cm ウィレム・デフォー/177cm と、そんなに目立って低くないみたい。あれ?)ずっとコメディ俳優だったかと思うくらいしっくりしていた。ビル・マーレイの後ろでチラチラ見えるウィレム・デフォーの顔が頭から離れない!

美術も最高。壁にかけてある絵、過去のズィスー映画のポスターなど、どれをとっても手抜かりがなく素晴らしい出来で、良い感じにわざとらしい。「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」の監督ヘンリ−・セリックによる架空の海の生き物達は、カラフルでかわいらしく、どこか懐かさも感じる。東欧のストップモーション・アニメのような動きとデザインがおもしろかった。また「型から入る」とおぼしきチーム・ズィスーのユニフォーム、文具セットの存在も好きだ。変なところにお金をかけてしまうズィスーのセンスに共感。アディダス別注スニーカー、販売してくれないかな。

ストーリーもゆる〜〜くて、しかし結構残酷だったりして、一時も目が離せなかった。1シーン1シーン、ほとんど無駄そうでひとつも無駄なシーンはなく、手の届かないところがかゆいようないやらしい笑いがいっぱい詰まっている。何時の間にか仲間になっている銀行の監視人ビル、なぜか美少年揃いのズィスーのライバルヘネシーの監視船などなど、素敵な小ネタがいっぱいだった。

音楽もやわらかいボサノバとピコピコ音楽が、狙いすぎず外さずすばらしい。しかもボサノバはデビット.ボウイの昔の曲のカバーで個人的に大好きな曲ばかり。どちらもツボでこれまたハマった。

わがままで自己中、自意識過剰のズィスーだが、なぜか人がついてくる。逆に怒って離れて行く人もいる。この映画を観た人の感想を色々観てみたが、それらもまた同じように極端に分かれるているのが印象的だ。
死ぬのは嫌だが、私もぜひチーム・ズィスーに入りたい!だってなんかとっても楽しそう。
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# by 44gyu | 2005-07-05 21:09 | ★★★★