文才のない人間の書いたほぼ映画の感想のみの日記


by 44gyu
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<   2005年 02月 ( 15 )   > この月の画像一覧

エメラルド・カウボーイ

公式サイト
パンフレット、チラシ、ポスターがかっこいい。ロゴと2丁拳銃のマークが素敵。

南米コロンビアでエメラルド王と呼ばれる日本人・早田英志のアクション・ドキュメンタリー。
製作総指揮、監督、脚本、主演を早田氏本人が担当した、正に究極のオレ映画!

制作費4億円も早田氏がロスの豪邸を売って充てたという。
一般的な日本の映画制作費は2〜3億円だそうで、「CASSHERN」の制作費が6億円(左の数字は実質制作費で実際額10億円ともいうらしい)らしいから、自主制作映画としてはケタ違い。

コロンビアといえば、ジョニー・デップ主演の「ブロウ」などの映画で度々題材になるよう、コカインの印象が強い。「ブロウ」の中で「この国では命が安いんだよ」みたいなセリフもあって、実際治安は最悪。ゲリラによるテロ、誘拐が頻発している。誘拐に関しては、世界の誘拐事件の半分がコロンビアで起きているそうだ。参考
そんな危険な国の中でも特に危険な地帯であるエメラルド鉱山で、この映画は撮影されたらしい。早田氏自身もゲリラの標的となりやすい人物なため、ゲリラを刺激しないよう映画の中でいろいろ対策が練られているのが、日本ではありえない話(街宣車対策とかはあるかもしれないけど)で興味深い。

しかしやっぱりラテン系。なんだかんだ言って楽しい映画だった。
個人的には「ムトゥ 踊るマハラジャ」を観た時のような衝撃を受けた。この映画では歌ったり踊ったりはないが、たぶんテンションが同じなのだ。
映画素人が作っただけあって、第一声から棒読みで始まる。出演者のほとんどが本人による本人役となっているので、役者は演技素人ばかり。棒読みにぎこちない演技が全編を占める(銃弾に倒れるシーンなどかなり斬新な倒れ方!)。しかしそれがちっとも見苦しくない。稚拙で土臭い演技や演出がかえって独特の雰囲気をかもし出し、画面から早田氏の溢れんばかりのバイタリティが漂ってくる。
でも一番漂ってくるのは「自分最高」感。とにかく映画内の早田氏はかっこいいのだ。ときに自家用ヘリから、ときにRV車から、護衛の者達を大勢従えてさっそうと降り立つ姿が、これでもかというくらいカッコいいカメラ使いで映される。
そして映画が始まって数分後、「25年前を思い出す…」という早田氏の言葉で入る回想シーン。いきなりジョニー・デップとレオナルド・デカプリオを足したようなハンサムなコロンビア人青年が出てくる。どうやらこのハンサムが若き日の早田氏役のようで、橋田寿賀子がかつて自伝ドラマで自分役の女優のキャスティングについて色々言われていたが、そこで同じようなことを思った(若き日の早田氏の写真がパンフレットに載っているが、確かにかっこいい。かっこいいけど、どちらかと言えばチャールズ・ブロンソン似かと思う)。
また、「ハヤタはいい人!」「ハヤタこそサムライ!」「ハヤタは正しい!」「かっこいい!」(←うろ覚え)などという早田氏を讃えるセリフがバシバシ出てくるが、自分で脚本を書いてらっしゃるのをふまえて見ると、ちょっとこそばいい。
インド映画の「ムトゥ〜」に似てると思ったのは、そんな風にみんなが持ち上げ、またどんな時も恐れを知らず悪漢に立ち向かい、従業員や顧客を守ろうとする、という完璧なヒーローぶりにもよるようだ。
何度も書くけど、そんなヒーロー・自分の物語を早田氏は自分で書いてる。

そんな自画自賛がイヤな人もいるかもしれないが、私は大好き。実際に大変な苦労をして成り上がった自負があるのだろう。

また、この映画は銃が全部本物というところも見どころ。実弾を発砲しているのも4、5発あるらしい。というのも、非常に治安が悪い地域での撮影になるため、自衛も兼ねているからだそうだ。また、コロンビアでは映画用のフェイクの銃が本物よりも高価だから、ということもあるそうだ。

映画を観た後で、公式サイトの予告ムービーを観た。
全然あんなんじゃない。
かなりアクが強いキワものだ。個人的に大きな掘り出し物だった。
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by 44gyu | 2005-02-28 23:37 | ★★★★

ドッグヴィル

公式サイト

ネタバレ

殺風景なセットの町から場面は移ることなく、描いているのは重い人間模様のみで、しかも3時間の長篇。一見退屈そうだがかなりおもしろく見られた。舞台風のセットとチャプターの切れ方も、映画ならではの映像と編集で、映画として違和感なく、斬新な効果になっていた。

アメリカ批判の映画だそうだが、まずドッグヴィル(犬の町)の普遍性に衝撃を受けた。
ドッグヴィルは日本の学校や小さな集落とも重なって見える。壁がなく家の中が丸見えのセットは、互いを知り尽くしたご近所が連なる田舎の集落を、うまくあらわしているように思えた。大声を出すとすぐ周囲に丸聞こえなので、皆ボソボソしゃべる。
外れればそこに住めなくなるため一人も輪を外れた行動ができず、よそ者を受け入れることは輪を外れることになるので受け入れない。その窮屈さは学校の教室のようだった。互いを牽制しあい変化を受け付けない集団の中には、気心の知れた安らかさはあるが、ある程度愚昧であるか愚昧にならなければやっていけないところもある。そんなもどかしい辛さを観ていて感じた。また、グレースに首枷をかけつつ体をいたわるようなおぞましい偽善性も、そこまで酷くはないが日常にありえる光景だ。
見た目はお芝居だが、表現されている社会は気持ち悪いくらいリアルだった。

グレースが住人達に受ける虐待が酷くなっていく描写は、観るに耐えられなくなるほど残酷。辛過ぎるので、救いを求めてこうなれば良いなあと思っていたラストに実際なった時は、読みが当たったと思うよりもホッとした。スカッとした。でも本当はグレースは死なねばならなかったのかもしれない。なぜなら最後のグレースとグレース父との会話は、神の子キリストと神の会話だと思えたから。グレースはたびたびキリストの姿と重なる。
グレースが受けた仕打ちに対して、自分の部下達を使って報復するように勧めるギャングの父が言う。
父「お前は彼等に同情するから裁きが下せん ”貧しい子供時代”とか”殺人は必ずしも殺人ではない”とか理屈をコネる。”責めるべきは環境だ”と。人殺しも強姦魔もお前の説では被害者だ。だが私にとって奴等”犬”がゲロを喰わんようにするにはムチしかない」
このセリフは世界の流れに反して死刑制度を続ける(日本もそうだが)アメリカの言い分を揶揄しているようにも聞こえるが、人間の創造主で、人間を罰するために町を焼き払い皆殺しを行うような、強権を行使する恐ろしい神の言い分のようにも聞こえる。
そしてグレースは、住人を犬呼ばわりする父の言葉を訂正することなく、同様に人々を犬と呼び言葉を続ける。
「犬は本能に従ってるだけ、なぜ許してやれないの?」
無垢で優しい言葉のように聴こえるが、下等な者に対する上位の者の哀れみである。処刑の際に「父よ、彼らをおゆるしください。自分が何をしているのか知らないのです。」と言ったキリストと重なる。
グレースは父のごう慢さに怒って家出したと言いながら、そんな自分のごう慢さにはまったく気付かず、彼等を許し、さらに慈愛を与えると言う。ここで彼等を許していれば、グレースはキリストそのものだったが、そうではないところに映画性があったと思う。月明かりが村人の顔を照らし、醜さをあらわにするや、グレースは、彼らと同じ、厳しい環境で生きる立場に立てば、自分も同じようにするだろうと思っていた考えが変わる。考えが変わったグレースの表情が一瞬にして冷徹になる様子は気持ち良いほど象徴的だ。
それからのグレースの報復は、その時はスカッとするが、後で考えてみればやりすぎだ。親の目の前で次々子供を殺すなど残酷の極みである。そこまでする必要ななかった。そこがグレースがアメリカの比喩たるゆえんなのかもしれない。権力者グレースにとって、許すも殺すも胸三寸。グレースの強大な権力の前に住人は逆らうすべもない。

キリストとグレースが重なるのは、最近の宗教右派が台頭するアメリカを表したからだろう。
保守化するアメリカでは、個人よりも全体が重んじられ、よそ者や少数意見を排斥する傾向が今後ますます強くなっていくと思われる。アメリカのポチである日本にも同様の傾向が顕著に現れており、世の中の鬱屈感は増すばかりだ。
本来人は善だったのではなく、グレースは隠されていた人間の残忍さを引き出したにすぎない。ドッグヴィルの絶望的な醜悪さはいつまでも印象に残り、救いようのない私達の世界の現実を見せつけられ、暗たんたる気持ちになる。それをスカッとさせる悪人皆殺しも、権力を持った者のごう慢だったことが明らかになり、自分の中の危うい人間性に気付かされた。

あ〜〜〜それでも生きてるんだから、良いトコだってあるよね?良いトコがあると信じてないと、とてもじゃないが生きていけないと痛感した。全否定されて落ち込んでしまい、他の映画に救いを求めたくなった。
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by 44gyu | 2005-02-27 23:05 | ★★★★
公式サイト←モノクロデザインがとってもかっこいい。一見の価値あり。しかし内容なさすぎ!情報を探しにくい!キャストの一覧くらい作ってくれ。

自分をちょっと変わった馬だと思い、レース出場を目指し頑張るシマウマと、その仲間達の物語。

アメリカでの興行成績があまり振るわなかったためか(最高3位)3週連続1位の快挙を成した(アニメだが)おなじ動物もの「シャーク・テイル」に比べ宣伝の印象がない本作。実際に映画を観るまで知らなかったが意外に声優陣も豪華で、主役のシマウマ・ストライプスの声に「エージェント・コーディ」のフランキー・ムニッズ、ストライプスの師匠馬・タッカーの声にダスティン・ホフマン、ストライプスのお母さん的存在羊・フラニーの声にウーピー・ゴールドバーグが名を連ねている。更に3、4つくらいしか出番はないチョイ役だが、ストライプスの飼い主宅番犬・ライトニングの声を、ラッパーのスヌープ・ドッグが担当(しかし彼の名前は日本の公式サイトには載っていない)。このライトニングの日本語吹き替えには”引っ越しのサカイ”徳井 優が担当。2人のイメージ違うなあ。。

『「ベイブ」のスタッフが再集結!』を謳っているが、製作も監督も脚本 もベイブと違い、主なスタッフでは、アニマルトレーナーのカール・ルイス・ミラーと、特殊効果の一種であるアニマトロニクス技術者・ジョン・コックスの2人しかベイブとかぶっているのを確認できない。

周りでは不評だったが私は映画「ベイブ」が大好きで、この「レーシング・ストライプス」もチラシやポスターの写真がかわいくて、一目で魂を抜かれてしまった。

しかし「ベイブ」を期待して観ると、相当がっかりする。

落胆がかなり大きかったので、初めて本文中に太字を使うほどだ。
「夢を追いかける動物」というテーマは同じだが、ストーリーは大人が観るには耐えられないような子供っぽさで、浅くて見るべきところがない。「困難を乗り越え夢を実現させる」という唯一の教訓は、夢を実現させる過程に首をひねるような部分が多くて、教訓話として使いたくない。また、劇中の馬達は夜中に馬だけのレースを開いたり、昼間勝手に出歩いたりしているが、馬主達は高価なサラブレッドを管理してないのかな。

ベイブを意識してあるのか、ストライプスの飼い主や周りを取り巻く動物達のキャラクターに共通点が多くあるが、ベイブと違い主役のストライプスを含めどのキャラクターも輪郭がはっきりしておらず曖昧。悪役と善役が始めから決まっており、なぜそのキャラがそういう行いをするのかがほとんど説明されていない。例えばなぜラッパーのハエ兄弟はストライプスが住む農場の動物達と仲が良いのか。またストライプスには恋人の馬がいるが、彼女がなぜストライプスに好意を持つのかも全然分からない(だいたいディズニーじゃあるまいし、動物に恋人って悪趣味!気持ち悪い!!)。

画面も、モノカラーがかっこいいシマウマや筋肉が美しいサラブレッド達を活用することなく、凡庸に仕上がっている。綺麗で色とりどりの衣装を着た群集の画もただごちゃごちゃしているだけ。かわいらしい動物達はそのかわいらしさを発揮させられないまま、ただ役割を演じている。本当ならこういう映画では動物がかわいいポーズで写るだけで、動物好きはいたく感動するのに、それすらない。代わりに子ども向けになのか、大便とハエをアップで映され腹が立つばかりだ。

浅いストーリーだけならまだしも、肝心のかわいさが発揮されていない動物映画ってどうなのよと思った。良い素材と高い技術は納得出来るのにもったいないなあ。
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by 44gyu | 2005-02-26 23:33 | ★★

シャーク・テイル

公式サイト
サントラの公式サイト(海外)←視聴可

字幕版を鑑賞。
大物になりたい小さな魚・オスカーと、ベジタリアンで優しいサメ・レニーの冒険物語。オスカーの声をウィル・スミス、レニーの声をジャック・ブラックが担当し、その他の声もロバート・デ・ニーロやレニー・ゼルウィガー、アンジェリーナ・ジョリーなど豪華で贅沢。

なんと言ってもガンガンかかるソウル、HIPHOPといったダンス音楽が楽しい。クリスティーナ・アギレラ、メアリー・J.ブライジ、D12などなどヒット・チャートで良く見る今流行りの顔ぶれが曲を提供している。古い曲でも誰もが聴いたことのあるようなものばかりチョイスしてあり、どの曲もノリが良く思わず一緒に踊り出したくなる。サントラはヒット曲のコンピレーションアルバムのような様相になっている。
ウィル・スミスの、リズムがあるYO-YO-MANしゃべり(…スミマセン)とそれに会わせたCGの動きが更に映画を楽しくする。アニメながら、彼も本職のラップやダンスを披露。アニメの早口とキビキビした動きが声とうまいこと合っていて感心する。
アニメの色使いも、モロ、アメリカ色という感じの悪趣味満載で、反対色多用の多色使いがギラギラしてちょっと目が痛いが、キッチュでかわいらしい。ヒロイン達はラメってるし、これでもかというくらいキュートで派手だ。
また、魚達の顔も声を担当する俳優たちとそっくりに作ってあり、彼等の特徴を探すのも楽しい。クラゲやカメなどたくさんの種類の海水動物たちが、それぞれ個性的なキャラクターで描かれているのも見どころだ。

しかし、ストーリーは至って単純。たいした山場もなく印象に残らない。ベジタリアンのサメというのはおもしろいけど、他の生き物も巻き込んで、自然を無視した都合の良いお話になってしまったのは残念だった。
結末もうやむやで子供も騙せないような子供騙しな結末だと思った。
また、ドリームワークスのCGキャラクターはいつもあんまり可愛くないが、今回も可愛くない。俳優に似せたせいもあるだろうが、ずっと見てると人面魚ぐあいがだんだん気持ち悪くなってきた。あんまり趣味は良くないと思う。性格描写に愛嬌があるので、なんとか愛着は湧くが。

というわけで、この映画はストーリーは追わずとも、ウィル・スミスがしゃべりまくる内容や、魚が演じるコカ・コーラ、GAPといったCMのパロディなどで十分楽しめる。小ネタだけでほとんど出来上がってる映画だとも言え、ストーリーは添え物のような印象も受ける。しかし小ネタを楽しむにもウィル・スミスが早口なため、字幕の進みが早く文字を追うのに精一杯。更にミュージシャン等の人名や比喩も多く、ある程度知識が必要だと思った。子供向けの映画だと思うが、子供が十分楽しむには字幕版はきついかも知れない。
吹き替え版は、日本人キャストのメンツ(ウィル・スミス→香取慎吾 デ・ニーロ→松方弘樹 レニー・ゼルウィガー→水野美紀)を見ると字幕版と雰囲気がだいぶ変わってきそうな感じがするが、上記のような小ネタをどう処理しているのかも気になる。
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by 44gyu | 2005-02-24 22:53 | ★★★

ドリームキャッチャー

あらすじなど

スティーヴン・キングの同名ベストセラー小説を映画化したサスペンス・ホラー。

この映画は世間の評判がすこぶる悪いのだが、私好みで大満足だった。
スティーヴン・キング原作を映画化したホラーは、今まで個人的にあまりパッとしてないと思っていたのだが、これはヤケクソじみた感じが逆にとても良かった。

以下ネタバレ。かも

公開時コピーが「夢の番人、ドリームキャッチャー いま、ひとつの悪夢が、その網をくぐり抜けてしまった。」らしいが、これでは「ヒューマンキャッチャー(ジーパーズ・クリーパーズ)」のような言い伝え系モンスターが地味に活躍する話かと思ってしまう(邦題だけど題名似てる。そういえば「ジーパーズ・クリーパーズ」と同じようなシーンもあった)。
ところがフタを開けてみると、ドリームキャッチャーそのものは全くストーリーに関係なく、グロテスクなエイリアンがグロテスクに地球を侵略する、というハデハデ映画。前半のストーリーは比較的シリアスに進行するが、後半からあれよあれよと言う間に何でもアリの壊れたアホ映画になっていく。たぶんわざとだと思うが、アホになったのに見た目はシリアスなままなのがよりいっそうおもしろかった。良く見ると変なセリフやシーンも変なまま突っ走って行くところは気持ち良いくらい。
「インデペンデンス・デイ」ほど規模は大きくないものの、同様のバカバカしさ満載。キャベツ頭ならぬ山芋頭のエイリアンやミミズの化け物のようなチビエイリアン(卵を産んでたから山芋頭の子供というわけではないようだが。。謎の存在)が、明るい場所で、しかもけっこうな頻度で見られるのもうれしい。モーガン・フリーマン率いるエイリアン専門部隊の空からの攻撃に、山芋頭がすごいスピードで走り回る場面など、あまりに素晴らしくってスローで見直した。

またアメリカ産ホラーでお馴染みの、不道徳な人間が殺されるという決まりを無理矢理守ってるように思えるのもおかしかった。主人公等幼馴染み4人組のうち2人が殺されるのだが、一人はアル中(これはまあ分かるが)、もう一人はつまようじ依存症??床に落ちたつまようじをどうしても拾いたくてスキを作ってしまうのだった。もう理解不能の理由だ。残りの気持ち悪いくらいほんとにイイ人2人は生き残る。

しかしこの映画は始終下品!まあ、そこが良いところでもあるんだけど。
寄生したは良いが成虫になって肛門破って出てくるってどうなんだ。死んでるんだけどお尻に穴が開いており、後ろ姿になんだか愛嬌がある。出てきたチビエイリアンの色形はウ○コそっくりだし。さらにいじめでウ○コ食べさせようとしたり、雪の上にオ○ッコで名前書いたりと執拗に排泄物を出してくる。エイリアンに汚染された(?)場所は、ゲロをぶちまけたみたいになっている。そういえば、4人の間で秘密の暗号のように使われている「S.S.D.D」という言葉は「日は違っても同じクソ」という意味だが、チビエイリアンの色形といい、肛門から出てくるところといい、「いつもと違うクソ」が出てきたってことだろうか。くだらなくて良いなあ。

そういった端々に見られる制作者のこだわりが共感できておもしろかった。
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by 44gyu | 2005-02-23 23:56 | ★★★★

あしがらさん

公式サイト

撮影開始時(たしか)67歳の路上生活者「あしがらさん」を3年に渡って追った自主制作ドキュメンタリー。

ひとりの老人とひとりの若者の物語としても十分見ごたえがあった。ドキュメントといっても、あしがらさんが入院したり、福祉施設からいなくなったりとハプニングが次から次へと起こり、けっこうハラハラどきどきのドラマが繰り広げられる。3年間に渡って撮影されただけあって、色んな出来事が凝縮されており、内容が濃い。

私がこの映画を観たのは市民団体が主催の上映会で、公式HPの予告編も、編集の仕方に何か思惑がありそうな感じだし、実際観るまではちょっとちゅうちょしてしまいそうなところが正直あった。
しかし実際観てみると、笑いあり涙ありで普通におもしろかった。なによりあしがらさんをはじめ、出演者達の個性が良く映し出されていて、考えさせる部分も多くあるが、全体的にほのぼのしているところが良かった。あしがらさんのぼくとつな一言一言が、いちいちおもしろくって笑わせられ、たまにホロっとさせられたりする。また周りの人々がみんな優しくて親切なのも、まだまだいい人はいっぱいいるのだと思えてうれしかった。
また優しいヒューマンドラマとしてだけだなく、あしがらさんを追うことで映される、路上生活者の病気や生活の実体、行政や民間によるホームレス支援の様子など、現実的な部分の映像も興味深かった。

説明臭かったりおしつけがましかったりせず、監督の「好奇心から撮りはじめた」という言葉通り、ひとりの老人とカメラを回す20代の青年とのやりとりがただただ追われている。一方向に導くような作りではないので、観る人によって様々な違う感想が引き出せるのではないかと思う。

私は、たしかに彼等の見方が今までとは変わり、怖くてやっかいな存在だけではないことが分かったが、実際に彼等と向き合う時の難しさや困難も考えさせられた。優しい気持ちにはなれたが、優しさや同情だけでは共存できないともつくづく思った。
自分のためにも彼等のためにも、これからより良くなるように考えていかなければならないだろう。この映画でそういうきっかけが持てて良かったと思う。
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by 44gyu | 2005-02-19 23:49 | ★★★★

ブルドッグ

あらすじなど

ストーリーは、もう何十回観たかというくらいありがち。始まった瞬間にオチまで想像がつくタイプの映画。

だからこの映画は、ヴィン・ディーゼルの筋肉を愛でながら、ストーリーの進行を2択で推測しながら観ると楽しい。まずは簡単なところから、主人公の妻は殺されるか、生きるか。次にちょっとだけ難易度が上がって主人公の友達は主人公を手伝うか、手伝わないか。更に友達は殉職するか、しないか。といった具合に。
これで最後まで遊べるので、こういうクイズに乗ってくれる人と何人かで観ると楽しめる。
物語が進み真相が明らかになるにつれ、話の辻褄があわないのに首をひねる箇所も多々出てくるが、そういうのは無視だ。あくまで2択、イエスかノーのみに集中する。
最後のどんなふうにオチるか、という問題の答えは、あまりにもあり得ない結果になったが、クイズとしては有りだと思った。

と、ここまで書いてこういう観方もけっこうありがちなことに気がついたが、まあいいか。
あと途中にヴィン・ディーゼルのしゃべり(もちろんインチキ英語)のマネをして楽しんだ。

あの喋り方と筋肉は何度観てもカッコイイので、それだけ見れれば十分だ。
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by 44gyu | 2005-02-18 23:29 | ★★

ドラッグストア・ガール

公式サイト

劇場で観ようと思っていて観そこねた映画。

観そこねて良かった!!
官藤官九郎脚本ということで、かなり期待していたが、その脚本が散々。というか個人的にまったく、ひとつも肌に合わなかった。楽しみにしているこれから公開の「真夜中の弥次さん喜多さん」も不安になった。

他の人の感想を見てみたが、そういう意見は見なかったから私だけなのかもしれないが、とてもとても気持ち悪かった。何が気持ち悪かったかというと、中年のおっさん達が「まじで↑」とか言いながら若い女の子に夢中になる、というバイアグラ的な設定がだ。
ラクロスとか町起こしとか、ストーリーのキーワードは色々あるが、簡単に言って、この映画は50過ぎの「不良中年」5人男が、娘ほどの年齢のヒロイン「大林さん」にデートしてくれと迫ったり、ストーカーしたりするという話だ。
全く共感できない。この映画の「大林さん」のように、普通の娘さん一般は、中年男(普通の中年男じゃなく、「不良中年」というところもポイント)につきまとわれて平気なんだろうか?しかも集団に。

笑い所も全然笑えなかった。監督が「釣りバカ日誌」の人だそうで、そのへんに笑いのツボの違いがあったのではないかと思う。
音楽もピコピコしてて、安いVシネみたいだった。
でも、田中麗奈が思ったよりもずっと良かった。ひとりだけ若々しくて、元気ハツラツでかわいかった。それだけが良かった。
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by 44gyu | 2005-02-17 22:10 |

ディープ・ショック

2003年/米 監督/フィリップ・ロス 出演/デヴィット・キース/シモーネ・ジェイド・マッキノン/マーク・シェパード/ショーン・ウォーレン

(あらすじ)
北極海のポラリス海溝を潜行していた米国の原子力潜水艦が、海底より発せられた謎の電波と共に姿を消した。同じ頃、地球環境温暖化により北極海の氷が急激に解け始めていることが判明し、国連調査団が海底基地ヒュブリスを設置する。やがて国連は、人工地震によって氷冠融解を阻止することを決定し、アンドリューらヒュブリス隊員たちに核魚雷の発射を命じた。魚雷発射時刻が迫る中、ヒュブリスは原潜消失時と同じ謎の電波をキャッチし、海底から巨大な光の群れが接近していることを知る。

「デアデビル」、「キャリー2000」等メジャー映画で活躍している(といっても脇役)デヴィット・キースをメインに迎え、無意味な彼のアップショットが大変気になるB級以下映画。

それにしてもストーリー、映像共かなりむちゃくちゃやっている。北極の氷を溶かし、温暖化の原因として問題になっているUMA(未確認動物)→その正体は宇宙から来た電気ウナギ(!)を、人類の為に核兵器で死滅させるか、貴重な生物の研究対象として保存するかでもめる、というストーリーだ。
UMAを人類の為に死滅させようとしているのが、いかにも悪役らしく憎々しい顔をしている悪役。そして保存しようと奮闘するのが主人公カップルだ。
一目見てどっちが悪でどっちが善か分かるキャラクター設定だが、善である主人公博士の言ってることはどうも善とは思えない。
まず、UMAを駆除しないと、地球温暖化で50年後には60%の陸地が海に沈むというのに、この主人公は絶滅動物保護の為と言って駆除に反対する。それってただのマッド・サイエンティストだよなあ。更に国連で賛成多数の駆除決定になっても、主人公に同調する(と言っても主人公の色気にふらふら引き寄せられただけの)元夫と共に決定を無視してこっそりUMAを保護してしまうのだ。
おまけに無事国連からUMAを匿った後で、UMAが再び地球に害を及ぼすようになるのは、主人公カップル2人とも死んだあとだから私達には大事ないよ、と主人公は言っているのだ。うーん、温暖化問題やゴミ問題、年金問題といった数々の問題が先送りされている昨今へのブラックジョークなのだろうか。。UMAを生かしたいという主人公の思いは単なるワガママにしか思えないし、多数決で決定したことも時には無視して良し!というのも実にアメリカ様らしいなあ。

まあ、そんなストーリーを丁寧に見ていかなくても十分この映画はアホなのだ。
電気ウナギは生きた化石であり知的宇宙生物で、ウナギが発する信号を主人公が解析して意思疎通をはかるのだが、ウナギと意思疎通ね。。。宇宙生物である理由も良く分からないし、そのことが特にフューチャーされるわけでもない。きっと設定なんてそう重要じゃないんだろうな。
また美術もすごい。ハイテクさを表現するためか、普通のパソコンモニターやキーボードにいらん装飾を施してある。たぶんハイテク=スピード感と思ったのだろう、競技用自転車ヘルメットの出来損ないみたいなパソコンモニターになっている。
また、レーダーや専門ソフトのインターフェイスが、ゲーム画面のようになっているのも今どきどうかと思うが、この映画では専門ソフトを扱っているらしいシーンで写し出されたウインドウが、明らかにQuickTime だった。
そして一番の問題が映画のメインになるUMAのCGだ。まるで深夜番組で見るアマチュアCGクリエイターが一人で作ったCG作品だ。

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熱意も感じられず、メッセージがないので何をやりたかったのかも不明で、まったくこの映画が存在する意味がわからない。十分低予算そうではあるが、それでもどうやってこの映画の制作費を捻出したのかがすごく気になった。
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by 44gyu | 2005-02-14 22:19 |
公式サイト

「ドラキュリア」の2作目。ストーリーもそのまま前作の続き。

前回一旦退治されたドラキュリアが、人間に捕らえられて研究対象にされるという話だが、シリーズもの2作目としては「都会へ行く」のの次くらいにありがちな展開かも。

意外とおもしろかった。1作目より格段に良くなっている。同じ監督作だというのに。
というのも、耽美趣味、少女趣味がなくなって、B級臭が強くなっているから。ちゃちだが特殊メイクもあり、モンスター映画らしくなっている。またヒロインも綺麗系の美人さんで、見ごたえがある。

B級らしさはマッチョな主人公にまずある。主人公はアジア系の肉体俳優ジェイソン・スコット・リー。ムキムキのドラキュラ退治専門神父(!)という設定だが、ドラキュラ退治の合間合間に挟まれる、彼の肉体鍛練映像がかなりイイ。自慢の筋肉を見せつけてくれる筋トレシーンは、あんまりドラキュラ映画っぽくないし、呻きながら自分で自分の背中をムチ打ち続けるシーンはかなりキチ○イの人に見えると思う。いちおう体を痛めつける理由は主人公の設定に大きく関わっているのだが、ただ単に筋肉俳優のムキムキをせっかくだから披露したかったとも思える。
また、ドラキュリアのメイクや生首の特殊造型がなんとも低予算映画ぽい。ドラキュリアは、体に潤いがなくひからびている状態から、徐々に血を得て潤い復活しているはずなのに、特殊メイクを施した顔はあからさまにだんだん小さくなっていく。
そして、首を落とす、杭を打つなどといった有名なドラキュラ撃退法の他に、今まで知らなかった撃退法も見ものだった。一つは結び目がいっぱいあるネットをドラキュラの体にかける方法。ドラキュラは結び目が気になって、全部ほどくまで動けないそうだ。もう一つは足下に種子を撒く方法。ドラキュラは種子を全部数えないと気になって動けないそうだ。。。
ドラキュラが神経質そう、というイメージは分かるが、本気か観客を煽ってるのか分からない、かわいらしい撃退法である。しかしそれは本気だったようで回復したドラキュリアは、難なく結び目を一瞬でほどき、種子粒を一瞬で数え、拘束を解くのだった。。。。その様子はこの映画の山場の一つでもあるのだが、なんか、そういうのはあんまりスゴイ!とか思えないだろ。普通。「世界ビックリ人間」とかで見るならスゴイと思うだろうけど。。いかにもスゴ気な演出がトホホだった。

オチも、どんでん返しだがなんだかなあという感じだが、そこがまた良かったりもする。今までの流れを全部ぶち壊すような、脱力させるような終わり方。エンド・クレジットが流れる中ポカーンとしてしまった。一種のサプライズ。
「スターウォーズ」並みの長丁場も可能ですよ、という意気込みも感じられるのだが、ぜひ頑張ってもらいたい。
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by 44gyu | 2005-02-09 23:12 | ★★★