文才のない人間の書いたほぼ映画の感想のみの日記


by 44gyu
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カテゴリ:★★★( 48 )

オペラ座の怪人(2005)

公式サイト

超有名な作品だが、今回初めて観た。もちろん舞台も観たことがない。

約1億5000万円という総スワロフスキー製クリスタル使用のシャンデリアを始め、衣装、小道具、大道具等等全てがゴージャスでキラキラ。テレビCMでも流れるが、オペラ座内のゴールドでデコラティブな立体彫刻の装飾が特に素敵だった。実際に見ると悪趣味極まりない造型物になるんだろうが、映画ならではの非現実的な豪華さが楽しい。
冒頭の廃虚となったオペラ座から活気があった過去へ戻る映像は、導入としては最高。とても有名で高揚感のある曲が、アレンジを加えられ大音量で流れると、一気に気分が高まり、物語のはじまりにドキドキする。最初から最後までほとんど歌だけのミュージカル映画だったが、たいくつすることなくオペラ座の世界に浸ることが出来た。

驚いたのは、主演の3人の歌が吹き替えなしだったということ。クリスティーヌ役のエミー・ロッサムもラウル役のパトリック・ウィルソンも、それぞれ舞台でキャリアを積んできた人たちらしく、素人耳ながら確かな技術が感じられ、すばらしかった。ファントム役のジェラルド・バトラーの歌は、芸術の天才・音楽の天使というにはきつかったかもしれないが、良かったと思う。でも、個人的には吹き替えだったカルロッタのいかにもオペラっぽい歌が好きだった。

この映画を見てハマってしまったのが、ファントム/ジェラルド・バトラーという俳優。クリスティーヌがファントムの天才的な芸術的才能に強く惹かれてしまい、ラウルをやきもきさせてしまう、というのが本来の物語の筋書きなのだろうが、実際のバトラーの歌は天才的とは言い難く、クリスティーヌ役の演技からそう察っせられるのだった。しかし仮面に覆われてない部分はもとより、仮面に隠れた、ただれた部分が見えていても、バトラー・ファントム素敵すぎ。本意は違ってしまうが、クリスティーヌがファントムに惹かれてしまって悩む気持ちが分かるなあと思った。むしろお坊っちゃんラウルよりファントムの方が魅力的で素敵なので、金持ちのラウルを選んだクリスティーヌに「やっぱり若さとお金なんだ。。」とがっくりしてしまったりもする。

3人の恋の話も音楽も美術も、全てがセクシーでキラキラ。「オペラ座」初体験で、ミュージカル映画はどちらかというと苦手な方なのだが(「シカゴ」はダメだった)、これは楽しめた。

しかし、字幕は噂通りひどかった。誤訳や意訳は元の話を知らないので誤魔化されることもあるが、意味不明なセリフや変な文章の切り方には困ってしまった。字幕の監修ってないんだろうか。

今回は巨大スクリーンを前から2列目で観ることになったため、よく見えなかった所も多々あった。また空いてきた頃に観に行きたいと思う。
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by 44gyu | 2005-01-31 23:13 | ★★★

プリティ・ダンク

プリティ・ダンク
(2002年アメリカ)
監督:ジェシー・ヴォーガン
出演:ミゲル・A・ヌネス・ジュニア、ヴィヴィカ・A・フォックス、ケヴィン・ポラック、トミー・デヴィ
ッドソン、キム・ウェイヤンズ、ディケンベ・ムトンボ

あらすじ
華麗なプレイでファンを熱狂させるNBAの天才プレーヤー、ジャマール。だが、一方でワンマンプレイと素行の悪さが問題となり、彼はついにコートを追われてしまう。名声を失い、浪費癖がたたって財産までなくしてしまった彼は、現役復帰のため、なりふりかまわぬ行動に出る。それはなんと、女装して女子リーグに参戦することだった! 胸に詰め込んだパッドと厚化粧で、女子選手ジュワナ・マンとして再びコートに立った彼は、無名の新人として大活躍。だが、やがて新たなチームでもジャマール=ジュワナのワンマンぶりが総スカンを食らい…。

原題は主人公の女装時の名前、「Juwanna Mann」。それが「プリティ・ダンク」というだっさい邦題に。「プリティ」とくるそのセンスが全然わからない。
そんなださい邦題と、ありがちな女装ドタバタコメディにもかかわらず、おもしろかった。
主演俳優の女装姿が自然で違和感がなかったせいもある。顔が骨張ってなくて、手足もあまり筋肉質でない。化粧も良く似合っていたし、声も意図的に低くしているようだが、普通にしゃべっても十分高かった。なんとスリップドレスを着てデートするシーンまであるのだが、綺麗に出来上がっていた。胸の谷間らしきものまであるが自然な感じ。活躍場所も逞しい体つきが自然な女子プロバスケチームと、ごまかしがきくところも良かったのだろう。
バスケの試合シーンも迫力があり、かなり楽しかった。バスケはあまり詳しくないのだが、それでもシュートが決まったり、パスがかっこよく決まったりすると、スカッとする。
アメリカのギャグって文化の壁で笑えないことが多いのだけど、これはかなりウケた。下品ネタは万国共通だからか。また主役の笑わせるキャラ作りもわざとらしくなくて良い。どうみても下品でホントにバカげたギャグばかりなのだが、ずっと笑いっぱなしだった。
何度観ても頭をからっぽにして、スカッとできる映画だ。
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by 44gyu | 2005-01-29 22:50 | ★★★

レッド・ドラゴン

あらすじなど

ハンニバル・レクター三部作、完結編の第一章。
レクター博士は完全にモンスター・キャラクター化。主人公に「おだてられるのがけっこう好き」的なことを言われちゃったり、一貫してもう人間扱いされてないところがおもしろかった。
三作の中では個人的に「ハンニバル」が一番グロさがきつかった。また自分の脳ミソ食べさせられるシーンが出てきたらどうしよう、とドキドキしていたのだが、今回はそこまでグロいシーンはなくてほっとした。他人の肉を食べるのも嫌だけど、自分の肉を食べるのはもっと嫌だ。

新聞記者役のフィリップ・シーモア・ホフマンは「ハピネス」で全然モテないデブ男を演じていたのが印象的だった人。今回もヤな奴役だったが、動きがスピーディーで「ハピネス」で強烈だったオタク感はなし。真性のヤバい人?と勘違いしちゃったくらい「ハピネス」で強烈だったので、普通の人だったのがちょっとびっくりした。
エミリー・ワトソンの盲目振りも真に迫っていてすごかった。この人、「奇跡の海」で初めて見て生理的に受け付けないと思って、なるべく見ないようにしてきた女優さんだったんだけど、以前見た「ゴスフォード・パーク」でも良かったし、今回もかなりすばらしかった。個人的に再評価、というかこの人天才!
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by 44gyu | 2005-01-24 22:28 | ★★★

夢の女

あらすじなど

さすが伝統芸能に携わっている監督だけあって、言葉使いや身のこなしに大変気を使ってあり美しかった。モノクロにしたのも正解。吉永小百合が演じる役は、18才くらいから26.・7才頃なのだが、当時の彼女は47才くらいか。少々目立つ彼女の年輪や、セットの粗が緩和され、良い具合に時代を感じさせる雰囲気になっている。歳の割に苦労を重ねてきた女の落ち着きや重みは、役と同年代の女子で表現できるはずもなく、歳を重ねた彼女のおちついた演技が適当で、安心して観られた。

しかしこの主人公は女郎に身をやつしたとはいえ、花魁に軽く登り詰めるほどの器量を持ち、懐の深い身請け人にも恵まれ、かなりラッキーな女だと思う。ラッキーにしても売春するのは並み大抵の苦痛ではないはずで、さあ、稼ぐわよ!と溜まった書類を片付けるかのごとくはりきる主人公には違和感をおぼえた。
本当に幸せになれるのは妹が片付いて両親を看取り、娘と二人きりになってから、という主人公のセリフには、独りで家族全員を背負わなければならない主人公の境遇の辛さを感じたが、そういう暗さはそのシーンだけとも言える。美しく悲しい映画だったがなぜか清々しさを感じるところに疑問が残る。
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by 44gyu | 2005-01-23 22:26 | ★★★
公式サイト

映画の舞台であるコネチカット州は、金持ちが多く裕福であるという特徴の州らしい。この「ステップフォード・ワイフ」は、1975年に大ヒットした映画のリメイクで、「ステップフォード・ワイフ」という言葉は「自分の意見を持たず夫に隷属した愚かな女」の代名詞にもなっているそうだ。(参考)

映画はスタイリッシュ・スリラーと銘打たれているが、コメディの要素が強くとても楽しかった。実際のものを揶揄している下世話でバカバカしいテレビ番組や、会話に挟まれる皮肉がおもしろかった。アメリカに住んでいる人ならもっと色々分かっておもしろいんだろうと思う。
長くて細い、うらやましすぎるプロポーションのニコール・キッドマンは、今までちょっと苦手な女優さんだったのだが、この映画で一気に好きな女優さんになった。ただ綺麗なだけでなく、賢くキュートなジョアンナ役がぴったりはまっていた。実はこの人見たさにこの映画を観たクリストファー・ウォーケンも、期待通りのキモかっこよさだった。


以下はネタバレかもしれません


ただ、途中までは最高におもしろかったのだが、オチが見え隠れしてくるあたりからつまらなくなってきた。婦人雑誌の見出しを批判し、男の願望を良い感じにバカにしている内容が痛快だったのだが、とたんに極端な女性讃美へ。「これからは女性の時代ですよ」とのたまうオッサンのノリ。オーバーな女性上位論は、かえって嫌味で真意を疑ってしまう結果になる。オチは大どんでん返しだったが、無理がありすぎるしダメの上塗りだったような。。予想を裏切るだけで深みの無いラストは、途中までとてもおもしろかっただけに残念だった。

しかし、ここ数日ブッシュ大統領の就任式で、ローラ夫人を新聞・テレビでよく見かけるが、彼女がロボットに見えてしょうがなくってちょっと楽しい。
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by 44gyu | 2005-01-21 22:24 | ★★★

ジュラシック・ボーイ

ジュラシック・ボーイ
(1994年アメリカ) ポール・フラハーティ監督 マーチン・ショート チャールズ・グローディン メアリー・スティンバージェン ダブニー・コールマン

あらすじ
恐竜大好き少年クリフォードは相当ないたずらっこ。両親と一緒のハワイへの機上、途中のサンフランシスコにある「恐竜ワールド」に行きたいと言い出し、ついには飛行機を緊急着陸させ、念願のサンフランシスコへ降り立つ。洗礼式以来に会うマーティンおじのもとに預けられることになったクリフォードは、「恐竜ワールド」に連れて行くと言ったものの、なかなか連れて行かないおじに強烈ないたずらを繰り返す。クリフォードのせいで恋人からはそっぽを向かれ、仕事も失ってしまったマーティンは、甥を「恐竜ワールド」へ連れて行き仕返しを行う。

ネットで見たこの映画の評価が、0点か10点、「最悪・死ね」か「最高・笑える」、という両極端だったため、気になったので観た。

たしかに中年のおっさん(主演のマーティン・ショートは1950年生まれ)が10才の少年を演じている図は悪趣味で気持ち悪い。本物の子供がクリフォードを演じていたら、おませな少年のかわいらしい映画になっていたんだろうが、この場合ではほんっとに憎ったらしいだけのクソガキになっている。でも実際の子供も、テレビや映画で演じられているようなかわいいばっかりじゃないし、こましゃくれは必ずしもほほえましくない。(と思うのも私が子供が苦手だからなのかもしれないけど)

子供に対してまったく容赦ないので、教訓話として実に説得力のある映像になっていると思った。クリフォードをみて、「あんな風になりたくない!」と思って行いを悔い改めるのは間違いないだろう。
この映画がそういう使い方はされないにしても。
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by 44gyu | 2005-01-20 23:53 | ★★★

ほら男爵の冒険(1961)

公式サイト

美しくて奇抜な生き物達、シュールなストーリー、隅々まで気を抜くことなくち密に描きこまれた画面など、その発想と労力は驚くべきものだ。大昔の本の挿し絵がそのまま動いているような美しさとすばらしさ。役者達はあたかも絵画の中を立体的に動き回っているかのようで、総ブルーバック合成調の映像が幻想的でおもしろい。

しかし、たまらなく眠かった。(5分くらい寝ちゃったかもしれない。映画館で思いっきり舟を漕いでいたので恥ずかしかった。)画面の暗さや抑揚のなさもその原因だったが、絵ヅラや見せ方が大人っぽすぎていまいち画面に吸い寄せられなかったせいもある。「ああ、これはシュルレアリスムか。」と冷めた目線でしか観れなかった。趣味の問題かもしれないが。

個人的にアニメや映画の勉強のために見るような類いの映画だと思った。
DVDで途中休憩しながらじっくりと観たい。
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by 44gyu | 2005-01-12 22:32 | ★★★

嗤う伊右衛門

あらすじなど

小説の映画化ではあまりないことだが、登場人物や舞台の雰囲気が原作のイメージ通りだった。民谷の家などは軒先、生け垣、鳥居と、みごとに想像通り。原作の全体的なうす暗くて妖しい雰囲気もよく出ていたと思う。蜷川テイストと私の相性が良かったのだろうか。原作とのギャップにストレスをあまり感じることなく楽しめた。
映像は決して派手だったり凝りに凝っているわけではないのだが、端々にみられるこだわりが美しい。白いふすまに飛び散って芸術的な円弧を描く赤い血飛沫の美しさや、ダイナミックすぎる生け花は、一見とても芝居がかっていて非現実的だが、なぜか物語とよく馴染み、自然に映っている。

しかしやはり小説の映画化には時間的な無理があった。伊衛門と岩の意地の張り合いとひかれ合う様はこの物語のメインなのに、全然もの足りなかったし、伊藤の屈折した悪人ぶりなどは全く描ききれていなかった。複雑なストーリーを追うのに精一杯だったように感じる。要点をうまいことかいつまんであり、原作のよく出来たダイジェストのような印象を受けた。

原作を読んだ時はかなり感動して泣かされたので、映画内のセリフや人物の行動の前後を、原作を思い出しながら自分で補足しつつ観ていくと、ダイジェストとはいってもラストのあたりではホロリときた。
しかし原作を読んでない人でも泣けるのだろうか。この映画では惹かれあう人間同士の描写が全然描き切れていないのに。
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by 44gyu | 2005-01-09 23:01 | ★★★

月曜日に乾杯!

公式サイト

美しく静かな映像は、フランスの田舎やヴェニスを堪能でき、観光気分を味わえる。仕事も家庭もほっぽりだして、いきなり旅に出た主人公と同じように、ゆったりと楽しい気持ちになれた。

音楽も少なめで、派手な事件が起こるわけでもない静かな映画の進行の中で、くすぐったいような笑いがちょこちょこ挟まれる。その笑いの描き方がちょっと変わっている。ポケットに隠したタバコが燃え出したり、久々に会った友人が女の格好をしていたりと、一見ドリフのコントのような内容だが、映画の中ではサラっと流されていて、そこで登場人物の誰かが笑うわけでもない。ひとつの出来事をふたつの目線で見た時にうまれるおかしさがあったり、何気ないような横顔が妙に笑いをさそったりする。朝起きて仕事に行き、誰かと話すというありきたりの日常の中に、さりげない笑いの要素を見い出す監督のセンスはおもしろい。

以下ネタバレ




しかし、このぶらり男の一人旅という誰もがちょっと憧れるような中年男のかっこよさには、個人的に抵抗があった。人とのふれあいを描いているはずなのに、主人公に思いやりというものが感じられないような気がしたからだ。平凡な今の生活がやっぱり一番、というオチも、オチまでの過程がひねりがきいて洒落ていただけにありきたりすぎてがっかりした。

この監督が熱狂される理由はなんとなく分かるし、こういうテンポは好きだが、個人的にイマイチだった。良いと思うツボが自分のと微妙にずれているように感じたからだ。こういう微妙な感じの映画は、やはり微妙なレベルで好き嫌いが別れるだろうと思う。
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by 44gyu | 2004-12-23 23:07 | ★★★

CODE46

公式サイト

ネタバレ

高度に情報管理された近未来の許されない愛の話。

サマンサ・モートンの鼻の下の長さと体格の良さが気になったが、複雑な設定の話のわりに良く整理されて分かりやすかった。とっても切なく美しい映画。

何より音楽が素敵。uk音楽好きにはきっとたまらない。メロウな曲達にずっぽり埋没してサマンサ・モートンのカメラ目線の「アイラブユー」に浸っていると、涙がボロボロこぼれてきた。ラストのコールドプレイの曲は映像と合いすぎて後々まで長く尾をひいた。

結局離ればなれになってしまった二人だけど、このストーリーの後にもまた出逢って恋をするんだろうなあと思えて、ハッピーエンドのような後味だった。

ブルーやオレンジを基調にした美しい映像と音楽にどっぷり浸ると、映画と自分が一体化したような感覚が得られ、見終わった時にはすごい満足感を感じた。それは映画というよりも長いプロモーションビデオを見た時のような受け止め方だったのかもしれないが、それはそれで良かった。

でもマリアのDNAが二人が惹かれ合う原因ということならば、なんか一気に俗っぽくなってしまって全然美しくなくなくなるので残念。
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by 44gyu | 2004-12-21 23:49 | ★★★