文才のない人間の書いたほぼ映画の感想のみの日記


by 44gyu
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カテゴリ:★★( 27 )

ノロイ

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ネタバレ


日本のホラー映画や怪談話のおもしろみは、ずばり「他人の不幸」なんだと思う。
「リング」も「呪恐」も「渋谷怪談」も、「実はこの場所ではこんな不幸があったのです」という凄惨な過去が語られている。その凄惨さもホラーのみどころの一つだと思う。凄惨であればあるほど私達は彼らに同情し、彼らの怨念の強さに納得がいくのだ。また実話系の怪談話や心霊スポット紹介でも、その土地や人物にまつわる不幸話はたいていセットになっている。
幽霊や怨霊はたいてい不幸な死に方をしたり不幸な人生を送った人達で、彼らの不幸話も日本ホラー、怪談のだいご味でもあるのだ。そんな他人の不幸やプライバシーに好奇心を持ってしまうことへの罪悪感が、恐怖の源にもなっているように思う。

個人的にそんな風に日本ホラーをみていたので、この映画の結末にはちょっとびっくりさせられた。
はっきり言ってしまうが、この映画の恐怖の黒幕は、黒魔術集団みたいな人達と、伝説の鬼だったようだ。同じく黒魔術集団とか悪魔とかが黒幕であることの多い洋モノホラーっぽいなと思った。
しかし宗教感覚も、土着の民俗感覚も希薄になった我々に、「黒幕は鬼でした」とか言われても全然リアリティを感じないような気が・・・。なぜそんな奇抜な結末にしたのかがとても気になった。

結局、何を怖がればよかったのかというと、「恐怖の鬼の復活」ってことなのか。鳩が異様に寄ってきたら要注意ですよ、とか。うーん、それってどうなのよ。

またドキュメンタリー調の作りはおもしろかったが、テンポが悪くて途中でダレた。実際のオカルト番組はもっと胡散臭くてハイテンションでテンポが良いから面白いのに。
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by 44gyu | 2005-08-31 14:13 | ★★

白いカラス

公式サイト

ニコール・キッドマンは、あまりにもお人形のようなので、こういう不幸な役柄はしっくりこない。本人はこういう文芸作品を望んでいるようだけど、もっとカラフルで明るく幸せな役の方が良いな、と思った。

テーマが人種問題ということもあり、あまり日本では馴染みのないことだが、人種問題を生まれた土地や民族の差別問題に置き換えれば、身近な問題になりうるだろう。
世間の偏見から逃れ、発見されることを恐れてきた男と、義父と夫から虐待を受け、絶望しながら逃げ続けている女の恋は悲しく美しいと思ったが、やっぱりこの主演2人は派手すぎて違和感があった。
それに歳の差カップルというのも、なんだかグロテスク。「最後の恋」という言葉は美しいが、クスリを用いての必死の恋だし。
見た目の違和感が強すぎて最後まで入り込めなかった。

でも頑張って考えてみた。
不幸な2人が出会い、互いに真実の自分を晒し出せる相手を見つけた。
2人がひかれ合ったのはなぜか。「私は同情しない」ときっぱり言っていたヒロインの、そう宣言することで絶対に触れさせない傷に、同じように深い傷を負った男が優しく同情し、いたわったからか。自分の傷にずかずか入り込んできた男を一度ははねつけたヒロインも、自分と同じように苦しんでいる男に気付く。偏見や慣習に苦しめられてきた2人だからこそ、それらを超えて理解しあえる。絶えず警戒を怠らず安らげることのなかった2人が、安心して全てをゆだねられる相手を見つけた。
そう考えると2人の最後の車内のシーンは、観た時は違和感しか感じられなかったが、美しかったのかもしれない。もっと感情移入して観ていれば、感動的なシーンだったのかもなあ。
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by 44gyu | 2005-07-26 21:56 | ★★

ドグマ

あらすじなど

今まで観た映画の中で、観てて最も恥ずかしいと思った映画のひとつ。
ベン・アフレック、マット・デイモンやなんとアラニス・モリセットまで出ていて、見るからにへたれそうな映画のわりにキャストは豪華だけど、誰も作品を選ばなかったのかな。
文化の違いが大きいせいもあるだろうけど、コメディにクスリとする前にセリフの恥ずかしさ(字幕だけど)で引いてしまう。ベン・アフレックとマット・デイモンが天国を追放された天使の役で、ハリ−・ポッタ−でスネイプ役のアラン・リックマンが大天使役、といった具合にキリスト教の登場人物が役どころ。それらが「私は○○の神、○○」と自己紹介する。今思えばわざとだったのかもしれないが、その学芸会の出し物のような役とセリフと演出について行けなかった。
現在の宗教界を皮肉っている、というのはキリスト教徒でない日本人の私もなんとなく理解出来るが、ひねりがなくストレートすぎるように思った。
当事者だと見方も変わり、気付かないおもしろさもあるんだろうが、やっぱ個人的に宗教はダメだ。
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by 44gyu | 2005-07-14 23:01 | ★★

ザ・ビーチ

公式サイト


観終わった後味の悪い、というかムカついた映画。本気でこの映画は作られたのだろうか。

アメリカにない刺激を求めてアジア旅行にやってきた主人公。しかし母国から遠いエキゾチックなこの町も、資本の手によって汚されつくし、ビーチは白人で満員、TVではアメリカ映画が流れ、と、すっかりアメリカ化していてがっかりした。たまたま知った秘密の島へ危険を犯して行ってみると、そこには自分と同じような考えの若者達が楽しそうなサバイバル生活を送っていたので、仲間に入れてもらった。

ネタバレ


よその国に勝手に期待して、思ってたのと違ってツマランと怒り、でも良いトコロを見つけたのでよその国だけど勝手に住み着く、というゴーマンな主人公達が印象的だった。コミュニティの人々は皆、不満に思っている画一的な文化を広げた張本人の国の人間で、その文化の恩恵を片時も手放せないでいるくせに、それらの矛盾に気付かない。
案の定、各々の自分勝手さが、死にかけている仲間をあっさり追放するという非道であからさまになり、自分の快楽のみしか追わない「楽園」の本当の姿が見えてくる。
そんな登場人物達にイライラがつのってきた所で、現地の人々が現れ「この島に生活がかかっているんだから、遊んでるくせにじゃまするならお前等帰れ」とコミュニティを解散させる。そこで金持ちのワガママがこの映画のテーマだったのか、と思ったら、最後に主人公がコミュニティでの楽しい生活を振り返り、懐かしむシーンが。。。結局主人公は「楽園」を否定してないわけで、懲りてもおらず、「嫌な事もあったけど、みんなで楽しかったね、また集まりたいね」みたいな終わり方だった。

思えば、寝とり寝とられた恋人達の苦悩の描写も中途半端、なんでレオが途中で狂ったようになってしまったのか、というのもよく分からなかった。この映画でいったい何を言いたかったのだろうか。もしかしてただサバイバルを描きたかったんだろうか。
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by 44gyu | 2005-07-13 23:41 | ★★

かげろう

公式サイト


第二次世界大戦中のフランス。幼い息子と娘を連れた元教師の未亡人。ナチス・ドイツとの戦火を逃れてパリから南へ向かう途中、たどり着いた美しい森の中の家で不思議な青年と過ごしたひととき。

「突然現れた不思議な美しい女との短い恋物語」のようなストーリーは今まで幾度となく観てきたが、これはその女性版か。

美しい青々とした草木、冷たそうな水、居心地の良さそうな家、とこんな気持ちのいい所に住んでみたい。。。という感想は持ったものの、他にはこれといった感動もない映画だった。
上記したような「ひとときの恋物語」というのは、個人的にどうもヤリ逃げたお得感を感じて好きになれない。しかもたいていなんだか高尚な雰囲気に持っていかれているので、単なる性欲処理だったような後味なのになんで、、、と思っていつも違和感を感じてしまう。
またこの映画は、『ギャスパー・ウリエルとエマニュエル・ベアールの「かげろう」』という題名にしてしまってもよいのではないかと思うくらい、2人に対する好みが映画に対する好き嫌いも決めてしまうだろう。私はこの2人に思い入れはなかったので、こういう感想になったのだと思う。
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by 44gyu | 2005-06-18 22:40 | ★★

戦国自衛隊1549

公式サイト
配給会社のサイト

1979年公開、半村良原作の角川映画「戦国自衛隊」を「ローレライ」「亡国のイージス」福井晴敏が書き直し。
総製作費15億円、陸上自衛隊による全面協力。

「自衛隊」「日本史」って両方ともマニアが多そうだから、監修も大変そう。。
双方のマニアでなく、1979年版も未見の私は「戦国自衛隊」というとてもB級くさい題名に一目惚れして観にいった。
そして観た感想は、思ったよりいまいち。

B級臭さを期待していたのに、思いっきり真面目に作ってあった。
原作者が「自衛隊が戦国時代という戦わざるを得ない時代にタイムスリップすることを通し、現在の日本における自衛隊の存在意義というものを、改めて皆さんに問い直せるような作品を目指しました。」と言っているように、「専守防衛」が決まりの自衛隊員達が、自分達の未来社会を「守る」ために実弾使用を逡巡したり、初めての実戦にとまどいながら臨む話だ。
主人公達は、結局実弾を使って正義の「防衛」戦に臨むので、原作者の「皆さんに問い直せる」方向がどっちに向いているかがわかる。
現在の日本の状況から敵の織田信長が近隣の某国々を指しているだろうことは想像にかたくなく、この映画の言ってることはぶち切れながら叫ぶ軍国主義者の「話の通じない相手に攻められたらどうするんだ」と言ってるのと同じことなのだ。
ただの自衛隊・歴史マニア映画にしとけば良かったものの、変な理屈付けをしたために胡散臭くなってしまい、興醒めしてしまった。
時期的に多少こういう方向性の話になっていることはある程度想像していたが、実際こういう結果になっているのを見て、無邪気に殺しまくったり壊しまくったりむちゃくちゃやってた時の方が、本当は社会的に平和だったのかもしれないと思った。

また、全面協力という陸上自衛隊兵器・装備は、ほとんど陸上自衛隊広報センターで見れるようなものばかりで、がっかりだった。無理は承知だが、素人目にはもっとエグイ形態のものが観たかった。でも(あまりリアルでないCG多様が気になりはしたが)さすがに迫力はあった。

歴史の描写については、戦国時代の勢力地図と人間関係、年表は当然頭に入っているもの、という前提で話は進められ、知ってる人にはサクサク進んで良いだろうが、詳しくない人は置いていかれるだろう。
織田信長率いる「天導衆」の旗印はいかにもアニメっぽいデザインでおもしろかった。
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by 44gyu | 2005-06-03 21:28 | ★★
公式サイト

監督のぺドロ・アルモドバルは、そんなに詳しいわけではないが、昔から好きな監督だ。今まで観たどの作品も強烈で変態で大好きだ。

しかし今回の「バッド・エデュケーション」は個人的にパッとしなかった。アルモドバルが大人になったのか、私が歳をとったのか。いつも得られた、後々まで響く強烈なモノを感じられなかった。ただの同性愛サスペンスだったような。入れ子式の複雑に凝った作りのストーリーだったり、美しい少年コーラスが聴けたりと、サービス精神は感じられるが、そんな別の映画でも得られるようなものをアルモドバルには期待していなかったので、返って残念だった。
半自伝映画だそうで、それで最後にあのような後日談的字幕を入れたんだろうが、それがまた更に「ふ〜ん」というしかない感想に拍車をかけた。
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by 44gyu | 2005-06-02 22:41 | ★★
公式サイト

SEGA産ゲームの映画化。
無人島を訪れた若者達。しかしそこはゾンビの島だった。

個人的には兄弟ソフトの「タイピング・オブ・ザ・デッド」の方に昔お世話になった。ひたすらゾンビを撃っていくだけのゲームだが、タイピングソフトなんてそんなモンか。

そしてこの映画版。
B級以下と言われる映画は、画面からぜったい何か出てるんじゃないか、と常々思っている。何か、とは眠気光線・睡眠誘導光線だ。派手なアクションや大きな効果音も眠気光線の前では無力、上映中いつの間にか私は目を閉じている。というのは被害妄想だが、この「ハウス・オブ・ザ・デッド」も眠気を催させる映画だった。予告は難無く終わり、本編が始まるといきなり眠くなってしまうのに驚かされた。しばらくして隣を見ると隣の人も寝ていた。遠くの方からはイビキ音まで。。。

映画としてはつっこみどころが多くてなかなか楽しいと思った(眠気と戦いながらだが)。
B級ホラーのお約束、ちょいエロ、爆発などが不条理に差し込まれ、普通の都会暮しの若者達が、様々な火器や刀を当たり前のように使いこなしてゾンビをバタバタ倒していく。
驚いたのは、生き残るであろう主人公カップル以外の人々の死に方だ。傷を負ったり弾が無くなってしまった彼らは、無謀にも素手でゾンビの群れの中に入っていく。皆ヤケクソになって死んでいくのだ。たいていが仲間のために捨て身でゾンビを足留めするのだが、なぜそこまで人の為にするのか不明。彼らは初対面だったり、知り合いでもそんなに親密そうではない間柄ばかりなのはずなのに。
またそんな他人想いの仲間が死んでしまった時、彼の活躍を振り返る変なピンク色のフラッシュ映像が流れるのだが、その頻度がなぜかまちまち。主な登場人物は10人前後だったと思うが、フラッシュ映像は2、3回くらいしか無かったと思う。たぶん「誰が生き残るのか!?」というサバイバル的なイメージでフラッシュ映像は挿入されたのだと思うが、なぜ入れたり入れなかったりしたのか。中途半端さがもの凄く気になった。

ゾンビの造型はダサいし、登場人物や映像もあまりカッコよくないので、見た目や雰囲気で惹きつけられるところは無かった。ゲームのスピード感とかを出したかったような気配は感じるが、うまくいかずにバカっぽさに拍車をかけている。
映画館でなく家で観たら、寝てしまうので何回かに別けて観ることになっただろう。
でもこのダサさ、バカっぽさは、懐かしさも感じられて、そんなにイヤではない。
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by 44gyu | 2005-05-07 23:37 | ★★

八岐大蛇の逆襲

あらすじなど

いかにも特撮好き達が集まって作りましたという感じの、自主制作らしい自主制作映画。。怪獣造型やミニチュア造型に自衛隊と、なんとなく気持ちがわかるマニアックさだ。制作者のやりたかったことてんこもり感が伝わってくる。ゆる〜いし、すごく楽しそう。特撮制作に憧れている人には、この手作り感も親近感が湧き、ときめいてしまうだろう。

エンドクレジットを見てびっくり。特撮監督の樋口真嗣は、今現在一部の人々から熱い支持を得ているらしい映画「ローレライ」の監督。監督の赤井孝美は「プリンセスメーカー」などのゲームクリエイターでイラストレーター。また自衛官役の武田康廣と共に現GAINAX取締役
そして映画内のTVリポーター役には若き庵野秀明が。彼はミニチュア設計のところにも名前があった。更に機械協力のところには押井守の名前。やっぱりあの押井守なんだろうか。
調べてみればこの映画は知る人ぞ知る、一部ではとても有名な映画だったみたいだ。企画・製作のダイコンフィルムについて

というわけでこの映画はマニアのためのマニアック映画。
楽しそうではあったが範疇外なので個人的には眠かった。

出演者のメガネ率が9割を超えていると思われるが、わざとかな。素人目には一番気になったところだった。メイキングを見たら同メガネ率だったような気がするから、やっぱたまたまか。
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by 44gyu | 2005-04-08 23:10 | ★★

鉄人28号

公式サイト

過去の「鉄人28号」は、主題歌を2つくらい知っていたので観た事はあるようだが、覚えは無く思い入れもまったくない。

中澤裕子の部下役に「パッチギ!」でアンソン役だった高岡蒼祐が、蒼井優演じる天才科学者少女の助手役に「CHARON」の水上竜二が出ていたのが個人的に見どころだった。

あまり評判は良くないようだが、正太郎役の男の子はとってもかわいかった。その他にチラチラ出てくる子供達も皆かわいらしい。鉄人や敵ロボット・ブラックオックスの造型は今どきにはシンプルすぎて違和感があるが、「かわいい」という枠でこの映画を見れば許せる。
ロボットの戦闘シーンは、東京の町中が舞台ということで、臨場感たっぷり。お馴染み東京タワーや国会議事堂だけでなく、それらの建物の周辺や品川埠頭など、見慣れた景色がうまく合成してありとてもおもしろかった。また、鉄人視点の映像もおもしろく、そういうロボット視点のゲームがあるが、正太郎のリモコン操作もテレビゲーム的で、その感覚がおもしろかった。初めてやるゲームソフトの操作感が共感できる。

全然期待してなかったけど、意外とおもしろいかも・・・と思ったが、それは最初だけだった。2時間ないのだが、まん中くらいで早くもダレてしまい、きつかった。
ストーリーが重すぎる、というかもうウザい。予算不足のせいで人間ドラマに時間を割くハメになてしまったのかもしれないが、もうちょっとどうにかならなかったのか。主人公の正太郎は鉄人を操作することにいつまでも葛藤し、自信を得るまでえらい時間がかかる。「エヴァンゲリオン」から10年経つんだし、こういう映画に個人の葛藤を盛り込むのは、もういいかげんウンザリだ。たまにはストレートにアクションを見せてくれ!と思った。
また、人間を愚か者共と呼ぶ敵役宅見零児の思春期性格、町工場の職人を尊重した鉄人28号のリフォームなど、こまかいメッセージ性もウザい。しかしニッポンの職人を尊重した割りには、正太郎のピンチの時に駆け付けた仲間が乗ってきた車が、シボレーだったのはなんか頭にきた。なんで国産車に乗らないんだ。こんな時に。

ゲーム視点の戦闘シーンはかなり見ごたえがあり、臨場感ある舞台設定では、ニューヨークの街を飛び回るスパイダーマン映画を観るニューヨーカーの興奮ってこんなだろうなあ、と思える興奮を味わえたのは良かった。が、それらを楽しめるのは全体の1、2割ほど。それ意外はダラダラした進行にイライラするばかり。戦闘シーンと人間ドラマの割合が逆転していたらかなりおもしろい映画になっていたのではないか。
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by 44gyu | 2005-04-04 22:12 | ★★