文才のない人間の書いたほぼ映画の感想のみの日記


by 44gyu
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夢の女

あらすじなど

さすが伝統芸能に携わっている監督だけあって、言葉使いや身のこなしに大変気を使ってあり美しかった。モノクロにしたのも正解。吉永小百合が演じる役は、18才くらいから26.・7才頃なのだが、当時の彼女は47才くらいか。少々目立つ彼女の年輪や、セットの粗が緩和され、良い具合に時代を感じさせる雰囲気になっている。歳の割に苦労を重ねてきた女の落ち着きや重みは、役と同年代の女子で表現できるはずもなく、歳を重ねた彼女のおちついた演技が適当で、安心して観られた。

しかしこの主人公は女郎に身をやつしたとはいえ、花魁に軽く登り詰めるほどの器量を持ち、懐の深い身請け人にも恵まれ、かなりラッキーな女だと思う。ラッキーにしても売春するのは並み大抵の苦痛ではないはずで、さあ、稼ぐわよ!と溜まった書類を片付けるかのごとくはりきる主人公には違和感をおぼえた。
本当に幸せになれるのは妹が片付いて両親を看取り、娘と二人きりになってから、という主人公のセリフには、独りで家族全員を背負わなければならない主人公の境遇の辛さを感じたが、そういう暗さはそのシーンだけとも言える。美しく悲しい映画だったがなぜか清々しさを感じるところに疑問が残る。
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by 44gyu | 2005-01-23 22:26 | ★★★