文才のない人間の書いたほぼ映画の感想のみの日記


by 44gyu
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秦・始皇帝(1962)

あらすじなど

勝新太郎が始皇帝を演じ、長谷川一夫、市川雷蔵、若尾文子、山本富士子などなど豪華出演陣もちょい役で出演。3時間近い大作でエキストラの数も相当なもの。しかし(正誤はともかく)歴史の教科書をなぞっただけのようなつくりで、かなりたいくつ。更に勝新太郎が、活舌が悪い上に声が割れていて、セリフがとても聞き取り辛い。

個人的にみどこだったのは、チェン・カイコー監督の「始皇帝暗殺」とかぶる部分と、若尾文子演じる孟姜女のストーリー。
「始皇帝暗殺」でチャン・フォンイーが演じた暗殺者・荊軻を市川雷蔵が演じている。雷蔵版荊軻はまじめな愛妻家でチャン・フォンイー版のようにやさぐれていない。「始皇帝暗殺」のドロドロ加減が印象的だったので、ちょっと物足りなかった。そして皇帝に恨みを抱き、荊軻を秦に送る燕国の太子・燕丹は若き日の宇津井健が演じているが、これがなかなかの怪演。まずメイクで顔がほとんど判らないし、耳から(?)血を流す死に様はあまりにも壮絶で無気味だった。
孟姜女は結婚式の当日に夫を役人によって連れ去られ、夫は万里の長城の人柱にされてしまう。悲しみで孟姜女が泣き崩れると、雷鳴が鳴り響き長城が崩れてしまった、という話。星占いによる夫との出逢いや夢による夫の死の予感など、それまでけっこう淡々と進んできた物語が、いきなり神がかって情熱的な話に変わってしまうところがおもしろかった。また気の強そうな若尾文子が中国女性っぽくて似合っている。
この孟姜女の話は、始皇帝にまつわる有名な伝説らしいので、そのまま入れちゃったんだろう。
また、不老不死の薬を求めて日本に渡り客死したという、日本にも伝説が多い徐福を中村雁治郎が演じている。徐福も有名だからただ出しました的な印象だ。仙人画そのままの雁治郎はほとんど突っ立っているだけだった。

この映画は興行的にも失敗だったようだが、そうだろうなあと思える出来。
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by 44gyu | 2005-01-19 23:18 | ★★