文才のない人間の書いたほぼ映画の感想のみの日記


by 44gyu
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真夜中の弥次さん喜多さん

公式サイト

先日の「ドラッグストアー・ガール」、ドラマ「タイガー&ドラゴン」が個人的に不発だった為、少々不安に思っていた本作だったが、不安は大外れ!かなーーり面白かった。これからも何度か繰り返し観たいと思う大当たりの映画だった。脚本だけでなく監督も兼ねるとなれば、やっぱり力の入れ方が違うのかな。

弥次さんと喜多さんのカップルはどちらかと言えばやおい的かと思った。激しいキスシーンもあるが、キャーと言いながら指の隙間から見ちゃう感じ(分かりにくいか)。
長瀬智也のやや一本調子の大根ぎみな演技を、中村七之助がうまくカバーしていた印象。「ラストサムライ」で観たときは分からなかったが、七之助の演技はとても良かったし、おまけに歌も上手かった。もったいないので早く復帰してほしいと思った。(事件)

ストーリーもかなりヤバくて素敵なのだが、この映画のおもしろさは個性的な俳優陣に拠っているているところが大きい。阿部サダヲ、板尾創路、竹内力、荒川良々などなど、一人でも十分何か出来る強力な個性の持ち主たちが、期待を裏切らないパフォーマンス(?)を見せてくれる。特に荒川良々ファン(私か)にとっては、良々地獄(天国)のような映像もあってうれしい。さきほど大河ドラマ「義経」で大いに感じた不満も、ここで解消されること間違いなし。
また個人的に思いのほかヒットだったのが、山口智充(ぐっさん)と七之助の父・中村勘九郎だった。特に勘九郎は目からウロコ。彼の登場シーンはかなりびっくりした。アーサー王って、アーサー王って。。。
そしてそして、なんといっても松尾スズキの「ヒゲのおいらん」。劇中のPVが4月1日にDVD発売されるが、待ち遠しい。でもDVDを手に入れたらきっと何度も観てしまうと思うので、映画を観た時のインパクトを大事にするためにも、映画を観るまでは手に入れない方が良いだろう。

そんな個性的で強力な脇道話とキャラが満載にも関わらず、本筋である弥次さん喜多さんカップルのストーリーもしっかり印象付けて進めていくところは、脚本家の力量なのだろう。喜多さんがヤク中という設定なだけにかなり幻想的で、話も行ったり来たりするのだが、分かりやすくまとまっている。

個人的にほぼ満点の映画なのだが、難を言えばそういった分かりやすいストーリーは、逆にもうちょっとぼかした作りでも良かったのではないかと思った。原作のトリップ感が薄まってしまったのはちょっと残念に思った。説明されすぎて想像する広がりが無くなってしまったように思う。そういうところはやはりテレビドラマ的なのかなと思った。
映像的な美しさやスキの無い完璧さでも、どうしても比べて観てしまうのだが、去年の「下妻物語」よりかなり劣っているように思えた。

しかし、盛り沢山のおもしろさ、贅沢さで今のところこの映画に並ぶものはそうない。宮藤官九郎のサービス精神をつくづく感じた映画だった。
そんなにしてくれてありがとう。
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by 44gyu | 2005-03-12 18:04 | ★★★★