文才のない人間の書いたほぼ映画の感想のみの日記


by 44gyu
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宇宙戦争(2005)

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今の時代このネタで(恥ずかしげもなく)愛と平和を叫ぶ直球映画を作れるのは、スピルバーグくらいなんだろうなあ、というのが一番の印象だった。最初と最後にナレーションを入れ、クラシックな雰囲気を出したのは、やはり残る制作者の羞恥心をごまかしているようにも見えた。

しかし最近のSF映画はオタクが認知されて久しくなったせいか、マニアックすぎて敷き居が高くなってしまった向きもあった、と個人的には思う。この映画を楽しむには、この映画とこの映画を観とけ、みたいな予習が必要な映画もあって、ちょっとうっとうしかったりする。
そういうふうに見ると、この映画は予備知識なしで観ても迫力満点で、ついでにトム・クルーズのやばい人振りも鬼気迫るものがあり、十分楽しめる。スピルバーグという超大物監督の映画らしく、これぞ大規模上映にぴったりの映画なのかもしれない。

でもやっぱり、ドリームキャッチャー大好きの私としては、何一つ新鮮なところがなく、こじゃれた演出の一つもないのは不満だった。
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# by 44gyu | 2005-09-07 15:52 | ★★★
公式サイト

去年の「ドーン・オブ・ザ・デッド」は、あからさまなB級映画の「ハウス・オブ・ザ・デッド」とたいして変わらない、TVゲームの実写版のような薄っぺらい出来に個人的にはガッカリしたが、今回は本家ジョージ・A・ロメロが監督しただけあって、ストーリーもちゃんとしてるし、ゾンビ達のキャラクターも愛嬌ありすぎて憎めない。
主人公達の格好や行動から78年版「ゾンビ」のギャング達の、ショッピングモール襲撃前の話のようにも思った。そして個人的にレオナルド・ディカプリオ主演の「ロミオ+ジュリエット」での好演が印象的だった、ジョン・レグイザモがチョロ役で出演していたのがうれしかった。
78年版「ゾンビ」、去年の「ドーン・オブ・ザ・デッド」にも出演していたトム・サヴィーニは、今回もナタを持ったゾンビ役で出演していて、エンド・クレジットで名前が流れてきたのでびっくり。

とは言ってもやはり、どうしても音楽も映像も今っぽくなって、78年版を観た時のような異様なショックは得られない。それにメッセージ性も強いが少しくどいようにも感じた。
しかし「私もゾンビの役をぜひやってみたい!」と思わせるようなゾンビ達は、皆個性的すぎて怖さには欠けてしまっているものの、怖いだけではないホラーの楽しさを満喫できたと思う。
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# by 44gyu | 2005-09-05 17:36 | ★★★

ノロイ

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ネタバレ


日本のホラー映画や怪談話のおもしろみは、ずばり「他人の不幸」なんだと思う。
「リング」も「呪恐」も「渋谷怪談」も、「実はこの場所ではこんな不幸があったのです」という凄惨な過去が語られている。その凄惨さもホラーのみどころの一つだと思う。凄惨であればあるほど私達は彼らに同情し、彼らの怨念の強さに納得がいくのだ。また実話系の怪談話や心霊スポット紹介でも、その土地や人物にまつわる不幸話はたいていセットになっている。
幽霊や怨霊はたいてい不幸な死に方をしたり不幸な人生を送った人達で、彼らの不幸話も日本ホラー、怪談のだいご味でもあるのだ。そんな他人の不幸やプライバシーに好奇心を持ってしまうことへの罪悪感が、恐怖の源にもなっているように思う。

個人的にそんな風に日本ホラーをみていたので、この映画の結末にはちょっとびっくりさせられた。
はっきり言ってしまうが、この映画の恐怖の黒幕は、黒魔術集団みたいな人達と、伝説の鬼だったようだ。同じく黒魔術集団とか悪魔とかが黒幕であることの多い洋モノホラーっぽいなと思った。
しかし宗教感覚も、土着の民俗感覚も希薄になった我々に、「黒幕は鬼でした」とか言われても全然リアリティを感じないような気が・・・。なぜそんな奇抜な結末にしたのかがとても気になった。

結局、何を怖がればよかったのかというと、「恐怖の鬼の復活」ってことなのか。鳩が異様に寄ってきたら要注意ですよ、とか。うーん、それってどうなのよ。

またドキュメンタリー調の作りはおもしろかったが、テンポが悪くて途中でダレた。実際のオカルト番組はもっと胡散臭くてハイテンションでテンポが良いから面白いのに。
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# by 44gyu | 2005-08-31 14:13 | ★★

ロミオ&ジュリエット

あらすじなど

甘〜い。砂糖で書いたような「ロマンチック」。ストーリーはもちろん甘いけど、こういう大甘の美術は大好物なので、映像を観てるだけでも楽しい。銃ひとつとっても細部まで凝っていて、制作者のこだわりに感心するばかり。特に女子の部屋(ばあやの部屋含む)は、デコラティブな宗教グッズが大量にごちゃごちゃと並べられ、花柄の家具が乙女らしさをさらに引き立てている。2人の最後のシーンなんか、クライマックスらしく、この映画の中でも最高にかわいらしくて甘い。このシーンは最もロマンチックな物語の、最もロマンチックなシーンだと思うが、私が今まで観たことのあるこのシーンの背景は、けっこう殺風景なものばかりだったと思う。今回は永遠の悲恋らしい、ため息が出るような美しい演出に、感動も高まる。
ジュリエット役のクレア・デインズは、写真で見ただけだとなんだか冴えない感じの女の子だなあと思っていたのだが、動いているとお嬢様らしい品のよさとおっとり感がこの映画のジュリエットにぴったり。若いレオナルド・ディカプリオは文句なしに美しく、ロミオとしてジュリエットをみつけるまなざしが、甘いだけでなく真直ぐひたむきで、心を打つ。2人とも若いカップルの美しさとあやうさを見事に表現しきっている。
一番好きなシーンは、2人の出会いのシーン。言葉も少なく、ほとんど互いの顔をただ追うだけの演出なのだが、吸い込まれるように惹かれる合う2人の気持ちがストレートに伝わって感動的。有名な後の悲劇を思うと切なさも加わって、奥の深いとても美しいシーンだと思う。
「タイタニック」でもディカプリオの美しさには驚かされたけど、この映画のディカプリオも「タイタニック」と同じかそれ以上に美しい。甘い役が似合う人なんだろうなあ。彼の甘い演技がもっと観たい。気狂いはもう良いから。

見始めは、凝った映像と舞台調のセリフに、狙い過ぎて外してるんじゃないかと不安だったが、ジュリエットのいとこ・ティボルトが出てくるあたりから不安は解消されてきた。どうしても時代を感じさせる原作を、大仰な演出で違和感なく見せたアイデアは大成功だったと思う。美術も、物語も、演出も全てが美しく、可愛らしく、何度観ても飽きない映画だ。
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# by 44GYU | 2005-08-10 18:49 | ★★★★

ギャザリング

あらすじなど

ネタバレ





キリストの処刑を見物しに来ていた不届きもの達が、2000年後の現在も罰を解かれず、世界中の不幸を見物し続けている、というのは新鮮でがおもしろかった。宗教ものといっても、聖書をもとにした派手な殺人鬼や悪魔が出てくるわけではないが、映画内で石像空間がこつこつ発掘調査されていくのと同じように、じわじわ真実が分かっていく過程も、主人公らと同調できておもしろい。一緒に発掘しているようなワクワク感があるのかもしれない。
それにしても不幸見物集団って、すごい悪趣味集団。そんな中にクリスティーナ・リッチがいる、というのはハマりすぎてると思った。

しかし細部に至ってはホラー映画の定番が多すぎて、ちょっと残念だった。例えば主人公が記憶喪失、田舎町のお祭り、児童虐待など。中でも一番は神経質になっている無口な少年の存在。おまけに喘息持ちときた。これだけ定番が揃えば、だいたい話と展開は読めてきて、ちょっとがっくりしてしまう。
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# by 44gyu | 2005-08-09 19:08 | ★★★

カレンダー・ガールズ

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実話だそうだけど、いい話だ〜。
中年女性達が思いきってヌードになることになり、その段取りを決めて実行して行くところがテンポの良いコメディー・タッチでおもしろい。それに女性達のどこまでも素朴な人柄がとてもいい。こんな風におおらかに年をとりたいものだ。
またなだらかな丘が連なるイギリスの自然が美しく、広い地面と空が画面を観ているだけでも清々しい。何気なく歩いている道も、道ばたに草が生い茂り緑がきれい。

ネタバレ



一番印象に残ったのは、ハリウッドから帰ってきたクリスを夫のロッドが待っていたところ。クリスの親友アニ−の言う「夫と息子のために〜」という家族愛よりも、もっと深くて強い絆を感じるロッドの言葉は涙モノだった。「家族のために」という言葉で我慢したり足をひっぱたりするのではなく、互いに信頼し尊重しあう夫婦愛、家族愛にハッとさせられた。自分のやりたい事と、家族を天秤にかけたりするのではない結末に、奥の深さを感じる。
また女の友情も感動的。本音をぶつけ合いケンカしながらも、何も言わずに仲直りできる、そんな2人がとてもカッコ良かった。
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# by 44gyu | 2005-08-06 23:59 | ★★★
公式サイト

ピンク色とキラキラに包まれた軟派な見た目でありながら、政治の根回しや企業との癒着を描いた何気に硬派なところもある内容。
議院がたまたま同じ社交クラブのメンバーだったとか、犬の散歩友達だったとか、ドアマンが凄い情報屋だったとか、うまいこと行き過ぎの連続でリアリティはない。しかし主人公の、何があってもメゲずに立ち直り、大きな壁を乗り越えていくところはけっこう地道で根性ものだったりする。
この主人公は、多くの人に助けられ、協力してもらったりはしているが、誰かに頼りきったり、援助してもらうことはない。自分の努力と信念で望みを叶えていくのだ。
お人形のようなブロンドへアにピンク好き、しかも金持ちというのは、ある意味一般人には嫌われものの基本かも。議院のスタッフ達ならずとも、確かに私も最初は主人公にムカついた。しかしいつの間にか、彼女と一緒に喜んだり悲しんだり、応援している。彼女にとってそれらの特徴はハンデでしかなく、そのハンデをものともせず努力とポジティブ思考で困難を乗り越えていることに気付くからだ。
リアリティのなさは脇に置いといて、この映画の訴えるメッセージは明解だ。自分を信じて、努力を惜しまずポジティブにいこう!
元来ネガティブな私ですら、ピンク色とキラキラに当たって「何でもできる!」ような気持ちになってしまった。

少女趣味が嫌いな人ならともかく、カワイイ物大好きな人はこの映画を観てハッピーになること間違いなし、だろう。ウィザ−スプーンが着ている服や持ち物はもちろん素敵なのばかりだが、個人的には冒頭の手作りアルバムが一番気になった。アメリカっぽい悪趣味ギリギリの配色やパーツがすばらしい。あんなの貰ったら主人公でなくとも感激する。


以下ネタバレ



そんな可愛くてハッピーな映画なのだが、最後の主人公の演説にはちょっと首をひねる。アメリカの未来に期待と自信をこめた演説なのだが、今のアメリカはそんなお気楽には見えないんだけど。。いつも期待を持っていたい気持ちは分かるけど、たまには反省もしろよな、という気持ちになる。この映画一番のポジティブ思考を観た思いのシーンだが、さすがについていけなかった。
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# by 44gyu | 2005-08-05 23:48 | ★★★

キッチン・ストーリー

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女ッ気なし!カラカラに枯れたおっさん(じいさん)達が織りなす、間がなんとも言えないほんわか映画。

北欧といえば、社会福祉が整い、リッチで洗練された国々、という印象だったけど、意外に素朴?1950年代の話だからかもしれないけど。
なに気なく映っている看板や家具がとってもかわいらしい。また質素ではあるが、食べ物がすごく美味しそう。宮崎駿の昔のアニメに出てくる素朴ご飯のような。
中立国って平和で尊敬されてるものかと思ってたけど、それはそれで問題もあるのだなあ。とノルウェーの被験者がスウェーデンの調査員に愚痴っているのを観て思った。それに何処も隣の国とはあまり仲が良くないのかな。

一番好きなシーンは、イザックの友達グラントが、急速にイザックと仲良くなったフォルヶに嫉妬して、彼が寝起きするトレーラーを線路の上までひいて行き、それに気付いたイザックがフォルヶが寝てる間にトレーラーを元の場所にひいて戻しておくところ。
3人の三角関係が、ちょっと過激であったりするが、互いを想う気持ちが伝わってきてこちらまで優しい気持ちになれる。
また時間が経つにつれ変わっていく3人の表情がみごと。ちょっとした表情に思わずニヤニヤしてしまう。

ラストは唐突すぎるし、フォルヶの身の振り方がちょっとわざとらしかったように思えたのが残念だった。
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# by 44gyu | 2005-08-03 19:08 | ★★★★

修羅雪姫

あらすじなど

劇画な映像がかなりカッコイイ。ナレーション、題名の入り方、いきなり朗読が始まる解説など、どれも痺れる。梶芽衣子の切れるようなカッコよさはもちろん、傘に仕込んだ白い細身のドス(?)も素敵すぎ。
そもそも理不尽すぎる運命を背負わされたヒロインの物語が普通じゃなさすぎる。

こうして見ると、キル・ビルってこの映画にホントにモロ影響受けてるんだなあ。ルーシー・リュ−の役は白い着物までそっくりだし。
黄門様・西村晃の師匠振りもキレててかっこいい。痩せて青白く、ギョロっとした目がほんとに怖い。樽に入って坂道を転がされるのは、モロ人形だったけど、あれがいったいどんな鍛練になっているのだろうか?他にも少女・雪が師匠に着物をまっぷたつにされてすっぱだかにさせられ、それでも戦い続けるとか、凄い演出のオンパレードだ。
血の出方もハンパではない。リアリティとか関係なし。絵の具のような真っ赤な血が噴水のように飛び散りまくる。キル・ビルではわざとらしすぎる感じもしたこの演出も、完全にマンガっぽい本作では妥当な演出にみえる。ような気がする。
また雪の母親役の赤座美代子が、梶芽衣子に劣らず美しい。エクボがいい。この2人に睨まれたら絶対動けなくなるなあ。

続編 「修羅雪姫/恨み恋歌」
あらすじなど
も観た。これは1作目に比べて普通にまとまっており、壮絶さも1作目ほどではない。
伊丹十三と原田芳雄が兄弟役で出ており、個人的にうれしいキャスティングだ。伊丹十三のウェットな色気が印象的。今回の雪は、革命家と医者というエリート兄弟に囲まれちょっとバカっぽく見え残念。けっこうだまされやすく、口車に乗せられやすい。また、彼女にはあまり正義のためとかに働いてほしくなかったので、それも残念だった。
伊丹十三の奥さん役に、吉行和子が出ていたが、最初分からなかった。今もきれいな人だけど、若い時もかなりきれいだった(でもおっぱいがちょっと怖かった)。
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# by 44gyu | 2005-08-02 21:26 | ★★★★

イグジステンズ

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近未来、よりリアルな世界を持つようになったゲームの世界を冒険する男女。

ネタバレ



エロでグロで不条理な世界がおもしろかった。
この映画の、微妙にシュールなズレ加減がクセになる気持ち悪さだ。銃声の異様に軽い音、噛み合わないセリフなどが淡々と続き、非日常の世界へ観ている者を連れて行く。
整った顔だちのジュード・ロウが、肛門を指しているとおぼしきゲーム・ポートを、開発されたり挿されたりして苦悩の表情を浮かべるのも見ごたえがあった。ウィレム・デフォーの今にも口が裂けてダラーっと何かがでてきそうな笑顔がキモかっこいい。

ヒロインが「誰か親切な人に〜」と言うと、ジュード・ロウが嫌々言いながら必ず助けてくれるところが好き。あと、イアン・ホルムの劇的な死に方。これは後で理由がネタばらしされるけど、この人の大振りな演技はとてもわざとらしくておもしろかった。

結末以外は大好き。夢オチはないよ。。
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# by 44gyu | 2005-07-31 22:06 | ★★★